OWL 2020チームガイド:サンフランシスコ・ショック

San Francisco Shock

更新履歴:2020/2/9


リーグ1年目に12チーム中9位という凡庸なチームが、指揮官の途中交代を経て見違えるような変貌を遂げた。昨シーズン中にはマップストリークの記録を塗り替えるなど、圧倒的な強さでグランドファイナルを制している。

最大のライバルであるヴァンクーバーがGOATs終了後のメタに躓いたのとは対照的に、シーズンを通してメタのシフトに対応できた唯一のチームと言える。

ディフェンディングチャンピオンとして迎える今季は、バックアップのNevixを除き全員が残留。積極的な補強を進めるライバルを横目にほとんど動きのなかった今オフだが、他のトップチームと比べて幾分物足りないとされていたヒットスキャンを補強するに留まっている。

一方で、DPSがマルチロールのRacalを含めて5人とチーム構成にやや偏りがあり、昨季に続き両サポートにはバックアップ不在の状況が続いている。

チームオーナーはNBAサクラメント・キングスの共同オーナーでもあるAndy Miller氏。チーム運営は元有名スポーツ選手やセレブらが出資するNRG Esportsが担っている。


ダメージ:

🇺🇸Sinatraa
🇰🇷Architect
🇰🇷Rascal
🇰🇷Striker
🇰🇷ANS

ザリアとドゥームフィストで桁外れのパワーを見せつけたSinatraaはまさにメタの申し子といえる活躍ぶりでMVPを獲得。期待はずれと揶揄された昨季開幕前の低評価を見事に覆した。2-2-2導入までベンチが続いたArchitectは以降クラッチプレーを連発、グランドファイナルでは歴史に残るビッグプレーを披露している。

昨季のRascalはブリギッテ、バティスト、そして得意とするメイの活躍で再評価された。フレックスDPSとしても優秀だが、ダメージ/サポートどちらでプレーしても不思議はない。メインのウィドウメイカーではやや精彩を欠いたStrikerだが、彼が持つトレーサーのキャリー性能を忘れてはならない。

安山市のスナイパーことAnsansniper(ANS)はその名のとおり、ウィドウメイカーのスペシャリスト。ArchitectとStrikerも優秀なスナイパーなだけに、ウィドウ専用機ということなら起用法は限定されるかもしれない1


タンク:

🇺🇸Super
🇰🇷Smurf
🇰🇷ChoiHyoBin

昨季急成長したSuperはラインハルトで卓越したプレイメイカーぶりを披露。そのSuperからバトンを引き継いだSmurfもオリーサでトップクラスのパフォーマンスを見せている。その他のヒーローについてはどちらが起用されるかは不明ながら、両者の同時起用も想定しているはず。

グランドファイナルMVPのChoiHyoBinは影のシーズンMVPと言って差し支えない。Dva、シグマだけでなくロードホッグでも常に安定した素晴らしいパフォーマンスを発揮していた。それだけに、バックアップのいない今季は替えの効かない選手だけに不安が残る。


サポート:

🇺🇸Moth
🇰🇷Viol2t

昨シーズンのMothは1マップを除き全マップでプレー。攻守に優れ、ショットコーラーやUltトラッカーとしても極めて有能な最も完成されたメインサポート。謙虚な姿勢を評価する声も多い。パートーナーのViol2tも完成度の高いフレックスサポートで、トップクラスのゼニヤッタだけでなく、Crustyコーチにダメ出しされたアナのパフォーマンスも決して悪いわけではない。

Rascalがいるとはいえサポートにメインの控えがいないことはやはりマイナス材料で、どちらかが欠けても大きなリスクを背負うことになる。


コーチ:

昨季躍進の原動力となったのが名将Crustyヘッドコーチの存在。優勝を逃したW杯では韓国内で批判を浴びたものの、選手とファンからの信頼は厚い。コーチ陣容にも大きな変化は見られなかったが、パリに引き抜かれたNinekコーチの後任には、Talonを三度のコンテンダーズPAC優勝に導いたArancheコーチが就任。

脚注:

  1. ビザの関係からシーズン序盤は欠場する可能性が高い。
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