ラダーで増殖中のオリーサメタ

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更新休止中に気になったトピックその2。

前記事のようにプロシーンでは新たなメタの可能性も見えてきた一方で、ラダーにおけるメタはまったく別の進化を遂げています。

今回のポストは、ディフェンスや限定的なシチュエーションに留まらず、今まで以上にオリーサがピックされ、勝率でもGM帯で成果をあげているというもの。オリーサが主役ではあるものの、ここではあえてバンカーコンプという名称は使わず、このオリーサメタをHorse Metaと呼んでいます。

以下このメタでの勝ち組ヒーロー:

ロードホッグ…先週はGM帯でDvaよりも多くピックされている。タンクでの使用率は2番目。

マーシー:ヴァルキリーの強化以降使用率は増え続け先週GM帯ではピックレートでルシオを上回っている。

ウィドウメイカー:比較的変化は少ないものの、ここ暫くは徐々に上昇傾向にあった。マーシーの使用率増加に伴い彼女のピックレートもGM帯で伸びている。

トールビヨン:先週はマクリー、ファラ、ソルジャー、ソンブラのピックレートを上回っている。これまでのピックレートが低いこともあり、短期間の集計で正しい評価を下すことは難しいが、現時点でトールビヨンが強力な選択肢であることに多くのプレイヤーが気づいていることは傾向に表れている。

負け組:

ラインハルト/ザリア:両者のピックレート下落は数ヶ月間続いていた。特にザリアはナーフ以降大幅にピックレートを下げ、GM帯のタンクでは最も低い。ラインハルトは勝率が低く、先週のGM帯では最も低かったヒーローのひとり。

ウィンストン/Dva…ダイブコンプの2枚タンクも使用率は減っている。Goats弱体化を目指した一連の変更で一度はダイブに回帰したようにも見えたGM帯も、その後は下落傾向に。プレイヤーは試行錯誤の結果、ラダーではダイブよりもオリーサメタがベターであるという結論に達したのかもしれない。ハモンドに関してはピックレートと勝率ともに大きな変化は見られない。

ルシオ…しばらく前から下落傾向にはあったが、その傾向が強まっている。機動力を重視しないタンク/スパム構成では彼の能力が必要とされる場面は少ない。

その他:

アナ/バティスト…オリーサのピックが上昇を続ける中、バティストのピックレートに大きな変化はなく、ラダー投入当時に比べるとむしろ下がっている。GM帯でアナのピック率に大きな変化はないものの人気は最も高い。オリーサ構成ではアナ、マーシー、ゼニヤッタ1のいずれかでサポートラインを形成している。

バスティオン…ウィドウ、ハンゾー、トールビヨンが選ばれている一方でバスティオンの出撃頻度は減少。OWLにおけるバスティオン/バティスト構成の使用頻度とは裏腹にラダーでの使用率には繋がっていない。さらにバスティオン/ジャンクラットを軸にしたクラシックなバンカーコンプも以前ほどは多くない2。今回のオリーサメタをバンカーコンプと呼ばないのもそこに理由がある。

ソンブラ…ソンブラは最後のバフ以降ピックレートも大幅に増加しOWLでも見かける機会が増えたが、ラダーでのピックはここ最近はやや減少している。最近のオリーサ構成を相手にした場合、バンカー構成とは異なり一箇所に密集しないためEMPだけで崩すことが難しい。

結論:

GM帯では従来のバンカーメタは減少し、オリーサを軸としたダブルスナイパーに回帰しつつある(ハンゾーの勝率は依然低いものの)。ドラゴンサージメタの時のように、ラダーを席巻したメタがプロシーンを支配するとは限らない。プロシーンではいまでもGoatsメタが続いているが既にラダーではGoats離れが進んでいる。オリーサのシールドを突破するにはラダーのフォーカス/連携力では足りないこともあるが、プロシーンではどのうような形であれオリーサ構成がどこまで通用するのかは未知数。少なくともラダーレベルにおいては、近い将来オリーサが主役となるメタが今まで以上にポピュラーになるかもしれない。

オリーサのメタ化を裏付けるかのようなEUトッププレイヤーのツィート。MTの彼はラインハルトを大きく上回りほぼオリーサワントリックの状態が続いているらしい。このプレイヤー曰く、オリーサよりもGoatsのほうが面白かったとのこと。

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脚注:

  1. ゼニヤッタはナーフ後にピックレートが下がったが、現在では概ね安定している。
  2. ジャンクラットに関してはグレネードの速度変更が裏目出た可能性も指摘されている。
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