3-2-1の実験結果についてジェフ


Blizzard save your game! go 1/3/2

昨年、12月中にDPS待ち時間の短縮を目的としたタンク1、ダメージ3、サポート2(ここでは3-2-1)の構成を開発内部でテストしたらしく、その結果についてのジェフのコメント。

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2-2-2導入以前にはタンク1、サポート1、ダメージ4の構成を試したが酷い結果。問題はサポートで、1人しかサポートがいないために回復が回らず、常に相手チーム5人の標的にされる。そして、サポートが死ぬとチームが一瞬にして瓦解する。

その後、冒頭の3-2-1を試したことでいくつかの課題が浮き彫りになった。

1つ目はオフタンクで、メインタンクが欠けた構成において彼らをどのように調整するかが大きな問題。ロードホッグがよい例で、ダメージ寄りにするかタンク寄りにするかで調整が難しい。テストではロードホッグをタンクからダメージに移し、HPは400、回復スキルのダメージ軽減もなくし、武器の火力を調整した。オフタンクとメインタンクをどのように定義していけばよいのか?

待ち時間の改善という点でも、3-2-1でタンク以外の待ち時間が本当に減るか分からない。ダメージプレイヤーが早くプレーしたいがために、ロードホッグをプレーしようとする可能性もあり、様々な疑問が複雑に絡み合っている。

3-2-1に関するもうひとつの懸念はタンクプレイヤーが担う重要性で、これは以下のような2つのパターンに顕れていた。

①タンク枠が1つになったことで、プレイヤーが最適解のタンクをピックしなくてはならないというプレッシャーを感じるようになり、無難なピックを選ぶことでメタがより限定されるというおそれもある。ラインハルトがメタとみなされた時にボールを選択したら味方の怒りを買うのではないだろうか?

②タンク枠が1つになったことで責任が重くなり、自身のパフォーマンスに対して、よりプレッシャーを感じるタンクプレイヤーもいた。中には「メインタンク」になることにおそれをなしてサポートにに転向するプレイヤーもいた。一方でスポットライトがより自分に当たることで、メインタンクとしてキャリープレーを楽しむプレイヤーもいた。

サポートプレイヤーについてはポジティブ/ネガティブが混ざった反応。タンクが死んだ時の精神的ダメージが大きくなる一方で、タンク回復に縛られることなくより自由に他のプレイヤーにフォーカスできる利点が感じられるようになり、よりシューター的なフィーリングを感じるようになった。結果の良し悪しはプレイヤーのタイプによる。

3-2-1ではサポートプレーがよりエキサイティングになったというプレイヤーもいれば、プレイヤー全体の被ダメージ量が増えたこで回復に疲れ、単純にタンクの回復専念を好むプレイヤーもいた。

ダメージプレイヤーの反応は概ね上々。ダメージディーラーが3人になったことでプレッシャーも減った。構成は2スナイパー+フランカーといた構成など。よりカオスになりトラディショナルなシューターに近づく一方でチームプレーはやや失われることになった。

3-2-1ではチームプレーを損なうと主張するテスターもいた。チームプレーは開発スタート時から我々が念頭に掲げてきたもの。個人のパフォーマンスよりもチームの勝敗というものを重視してきた。しかし、2020年の現在、チームプレーが過剰に強調され(OWLなど激しい戦いの中でのそれは本当に素晴らしいものの)、ビデオゲームでストレス発散しようとしている平均的なプレイヤーに心理的な圧迫感を与えているのではないかと私は感じている。私が言いたいのはOWでチームプレーから少し外れて成功を狙ってみるのも決して悪いことではないと感じているということ。

進化した今のOWでは、勝つために必要な量のシナジーや実行しなくてはいけないタスクを要求されることで、それ自体はエキサイティングだが、ややインテンシティーが高すぎるのではないかとも感じている。より、ルーズでスカーミッシュ的な傾向のゲームにもよい部分があるのではないかと自分は感じているが、これはあくまでも私自身の意見や感覚といったもので全ての人間がこれに同意しているわけではない。

OW発売以降、ロールキュー導入までにほとんどのゲームが1タンク、もしくはそれ以下でプレーされていた(※おそらくクイックも込みの話)。12月のテスト後に一人のスタッフは「昔懐かしいOWのオールドスクールのようだ」と話していたが、当時から1タンクが多かったのだからそれも当然で、今回の3-2-1テストとは異なり当時は1タンク固定ではなく2タンクが可能であったことにその違いがあるということを思い出してほしい。

これらは非常に興味深い実験でありテストであった。3-2-1がゲームにとって正しいことであるかはわからない。多くの問題を解決する一方で別の多くの問題を招くことになる。2ヶ月間テストをしてくれた開発チームには誇りを持っているが、我々の中にも様々な意見の対立があり、プレイヤーの皆がどのような考えを持っているのか楽しみにしている。3-2-1に関する皆の考えや意見を是非聞いてみたい。

この実験を何らかの形で(PTRやライブ鯖で何らかの形で)コミュニティにもたらすことができないかについてもアイデアを出し合ってきた。しかし、皆をおどろかせるようなことはしたくない。通常はPTRを経て何らかのバージョンがライブ鯖に適用されるが、これはまだはるかに初期段階の実験。

2-3-2のような構成についてはヒーローが12名以上になるため技術的にもコスト的にも難題が多く(現在のゲームは12名に最適化されている)、不可能ではないが12名以下での実験テストがより現実的。