オーバーウォッチ:ヴァロラントで隆盛を極めるOWのマイナーリージョン

Overwatch

VCT Masters Reykjavíkグランドファイナル進出をかけたOptic戦では残念ながらあと一歩力及ばず敗れた日本代表ZETA DIVISIONですが、彼らの活躍はFPSという垣根を超えて日本国内はもとより、世界中のesprotsファンの大きな注目を集めることになりました。

これまで、esprotsシーン、とくにPC競技では所謂「マイナーリージョン」や「アウトサイダー」とされてきた日本ですが、今大会ではベスト4に進出したチームの内3チーム…日本、東南アジア、南米…がこのマイナーリーションとされる地域代表のチームでした。

これをOW競技シーンという視点で捉えたとき、これらの地域には「Blizzardから見捨てられた地域」という、Riotの施策とは対照的な共通点も見えてくるわけですが、そのあたりのことについて言及したredditの投稿が多くのいいねを集めていたので、reddtitの反応含めてブログでも紹介したいと思います。

Deadlock
「Deadlock」の記事一覧です。

【ヴァロラントでは「マイナー」な地域が今、その隆盛を極めている。ブラジル、日本、東南アジア勢がVCT Mastersのベスト4に進出したばかりだ。これらの見捨てられたオーバーウォッチのリージョンに、Blizzardが再び投資するためには何が必要なのだろうか?】

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日本では午前4時にも関わらず、ZETAのミラクルランを見届けるために、10万人近い視聴者が観戦した。東京ではウォッチパーティーが開催され会場はファンで埋め尽くされていた。

僕らはラテンアメリカ、ブラジル、東南アジア、日本といった地域がビデオゲームにおいて既存のメジャーリージョンと争える世界へと急速に足を踏み入れつつある。

中東でさえesportsへの投資が増えつつある。サウジアラビアでは地元リーグを起ち上げてOWLレベルで戦える選手を招待している(現役リーガーのKariVらも参加)。Saudi eLeagueで活躍したQuartz(01 esports)は2023シーズンで注目のルーキーになり得る存在だ。

Blizzardが小規模ながらそれらの地域の根幹を担うようなトーナメントに投資しようとしないのは正気の沙汰とは思えない。

僕はOW2が競技シーンの大きなリブートになることを期待していたし、ゲームクライアントにトーナメントシステムを実装してくれれば競技シーンはもっと盛り上がると思う。

Blizzardがそれをしないのなら、もはや彼らがOW2の競技シーンをサンクコスト(事業投資における回収不可能な費用)としてしか見ていないということだろう。

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以下、この投稿に対するredditの反応ですが、予想はしていたものの、そのほとんどがネガティブなコメントばかりです。

否定的な反応ばかりを意図的に拾ったわけでないので、その点に留意してから読んでください。

– redditの反応 –

  • 10万人?実際には、ミラー配信も含めれば30万人くらい試合を観ていたよ。
  • 丁度今日本語実況観たけどとんでもないな。
  • F2Pにすべき。60ドルなんて経済的に厳しい地域では死刑宣告みたいなものだ。
  • 先進国だってスキンには100ドル単位で躊躇なく金をつぎ込むのに、面白いかどうかわからないゲームの20ドルは躊躇してしまうんだうよな。
  • Blizzardはメジャーリージョンにだって投資してないが。
  • BlizzardはEUコンテンダーズでさえ投資してない。彼らはOWLにだってほとんど金をかけていない。今季はプロダクションやタレントを減らしている。Blizzardが再投資することはもうないだろう。彼らはこれまでesportsで散々悪手を踏んできた。彼らがサードパーティにメジャートーナメントの運営を委ねれば状況はマシになるかもしれない。
  • 地域が変わればファン層も変わる。投資したからといってヴァロラントのファンを急に振り向かせるようなことはできない。OWのゲーム人口が単に少なかったから誰も競技シーンを観ていなかっただけだよ。OW2で変わるかもしれないけど自分はそうは思わないね。
  • ヴァロラントはベータが終了する前に公式大会が開催されていたはずだし、そもそも競技シーンを大前提としたゲーム。OWはカジュアル対戦ゲームであり、Blizzardにとって競技シーンは「あったらいいね」程度のものなんだよ。彼らはOW2を競技用対戦ゲームにしたいのか?その点についてはDEVELOPER UPDATEでテンプレ回答するのではなく、行動ではっきりさせる必要があると思う。
  • Blizzardがブラジルに対して唯一行った投資はWin 98がOW史上最も成功した女性プレイヤーという3分のプロモーションビデオだけだ。とっくに引退したけどね。
  • ブラジルは他のesportsタイトルでは常に競争力はあったよ。CSGOではメジャータイトルの実績もあるし。でもBlizzardにシーンを成長させようとする気がないのは確かだね。OWLに集中するためにコンテンダーズを餓死させた。コンテンダーズは結局、地域のシーン発展には繋がらなかった。プレイヤーもorgもOWを生業とする人々が成長するためのツールにはならなかった。コンテンダーズは優秀なタレントがOWLで拾われるまでの草刈り場にすぎない。
  • BlizzardはNAしか眼中にないんだよ。韓国と中国は現地でまだ人気があるから、その地域が自力で踏ん張っているにすぎない。2019年のガントレットで東南アジア代表(PAC)のTalonがNAチームを一蹴したのに、翌年同地域へのサポートを事実上打ち切った。もう何年も低迷しているのに何かが変わるなんて、2024年にOW3がリリースされるのを期待するのようなものさ。
  • Blizzardはメジャーリージョンにも投資してないし、サードパーティによる大会運営の復活は至難の業だと思うよ(OWL以前はOGNのApex以外にもESLやDreamHackが大会を開催していたことがあります)。もう何年もT2シーンを放置してるし、OWLの将来にも疑問が残るね。
  • F2Pでもそれらの地域を救うことはできない。このゲームに対する関心はもう地に堕ちている。Blizzardの過去の失策でコミュニティはもう彼らを信頼していないし、それがコミュニティの総意だよ。マイナーリージョンが発展するためには時間がかかり、そのためのリソースも必要だ。自分はもう何年も前からBlizzardには期待してない。この考えが間違えであると彼らが証明してくれることはもうないだろう。彼らには何度も裏切られてきたし、これからも同じことを繰り返すと思う。何年も我慢して、そして去っていったプレイヤー達を呼び戻すには奇跡が必要だ。
  • 最近のesportsの傾向を見るとOWがトップティアになるために必要なものを備えているようには思えない。カジュアルなプレイヤー層が基本にあるし、彼らがOWの競技シーンに興味を示さないのには理由がある。OWLを運営している人々は仕事があまり上手ではないように思うよ。ここ何年も良いアイデアをほとんど見たことがないんだ。
  • 金をかけたとしても視聴率は買えない。コンテンダーズが廃れたのは金のせいではないよ。みんながゲーム自体に興味を失ったからだよ。何年も放置されて唯一の競技的要素であるモードもあらゆるメジャータイトルの中で最悪の部類のままだ。OW2のリリース日はいまだに決まっていないし、東南アジアへの投資不足だとかそういった話は今OWが抱える大きな問題だとは思わないね。
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