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[OWCS]「Lipには欧米からビッグなオファーがあった」「Fearless獲得にも動いていた」-Crazy Raccoon結成秘話を明かすMoonコーチのコメントまとめ

Overwatch Champions Series

元OWLコーチ4人が出演した座談会第4弾の模様がRedditに投稿されていたので、その内容を簡単にまとめました。

Overwatch Uni Ep 4 (Aid, NineK, Rush) ft. Moon: FleTank, Drunk Lip, and Too Smart for GOATs?
byu/Finklemeire inCompetitiveoverwatch

今回はCrazy Raccoonのヘッドコーチとして見事OWCS Asia優勝を飾ったMoonコーチが出演しています。対談はその優勝決定後に行われています。

以下、ほとんどがMoonコーチのコメントまとめになりますが、とくに記載が無い限りはMoonコーチの発言内容となります。

韓国語>英語>日本語へと翻訳しているため、実際の発言内容とはコメントの趣旨やニュアンスが異なる可能性もあります。

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今のチームを結成する前、選手は全員FAだったので、強いチームを結成してプロチームに売り込んだ。最も興味を持ってくれたのがCrazy Raccoonだった。

もしこれがOWLなら、まず選手に報酬を支払う必要があるが、今は選手を探してプレーしたいかどうか電話で尋ねるだけで済む。

最初のメンバーはMax。Team Hamsters(現Team Falcons)の選手とも話をしたがうまくいかなかった。若くて大きな可能性を秘めたオフタンクが欲しかった。

最後に選んだラストピースはCh0r0ng。チームの骨組みはできあがっていたので、彼がそれに最もフィットしていた。Shuは3人目のメンバーで彼を補完してくれるメインサポートが必要だった。

Ch0r0ngが韓国に残りたいと言ってくれたのは幸運だった。彼はメンバー構成を知って、絶対に参加すると言ってくれた。

Lipは2番目だったが、彼を手に入れるのは非常に難しかった。欧米のチームから信じられないようなオファーが届いていたからだ1

Lipは上海ドラゴンズでMoonコーチ指導の下、リーグ優勝を経験しています。上海でデビューするまではほぼ無名の選手でした。

その時はまだチームの運営組織は決まっていなかったので、LipにはプランAとして欧米チームのオファーを優先するように言って、我々は待つことにした。

時間が経つごとにチーム構想からLipの名前が消えかけていたので、Lipにどうするか決断すべきであると伝え、彼はギリギリまで待つように言ってきたが、私が「とにかくやれ」と言うと、最終的に彼は我々のチームを選んだ。

当初はFearlessも獲得するつもりだったが、兵役の問題が浮上した。その後、もう一度声をかけると彼はOKしてくれ、一緒に食事もしたが結局この恋は成就しなかった。

Fearlessは上海ドラゴンズ時代にMoonコーチの下でプレーしています。

Lipの参加が決まった後でShuに声をかけると承諾してくれた。Izayakiとも話をしていたが、結局は別のチームに行ってしまった。

IzayakiはMoonコーチが上海ドラゴンズでOWL制覇したときのフレックスサポートで、ロサンゼルス・ヴァリアント時代に彼をスカウトしています。OWCSではEMEAのチームに加入したものの、結果は残せずチームも事実上の解散状態に陥っています。

Crazy Raccoonのことは当時は私もチームも彼らのことをよく知らなかったが、アシスタントコーチのPavaneに彼らと仕事をしたことがある知り合いがいたことから、CRを紹介してくれた。

Crazy Raccoonの話がまとまっていながら、WACの名前でプレーした理由は、私が知る限りでは、CRは大きなイベントフェスティバルを控えており(CRフェスのこと)、彼らはチームのために選手のアバターや選手紹介用のパッケージを作ってくれたが、フェスティバルの準備で多忙だっため、CRとしての発表は待つ必要があった。

OWCS KR決勝は絶対に勝てると思っていたが、選手にあまりにも自信を持たせすぎて自信過剰にしてしまった自分の責任。選手も優勝して表彰台でユニフォームを見せることを本当に楽しみにしていたが、自分はすこしやりすぎたと思っている。

OWCS Asia決勝のアイヘンバルデではマウガ構成を採用したが(勝者側決勝で採用)、本当はKR決勝のときから準備していた構成。しかし、ミラーで勝てていたので、出す必要性を感じなかった。自分はあまりにも自信過剰だった。

OWCS Asia決勝は最初から優勝するために全力を尽くした。スクリムではボール構成ばかり使っていたが、そのせいでViol2tがボールメタを予想していたのかもしれなせい。

結果的にはボールメタではなくオリーサメタで終わりました。

どのチームもボール構成を試してみて、実際にはメタにはならないと判断したのではないかと思う。

スクリムでは対戦相手がボール構成をコピーしてくるので、我々は真の構成を出す必要がなかった。ボールミラーで普通に勝てたから。

Aidコーチ:それが強豪チームの強みでもある。相手は単に実力で負けたのか構成面で劣っていたのか判断できなくなる。

Junbinはボールに自信があるのでチームはボール構成を試したが、2日後にはボールがメタではないことがわかり、結局はメタがオリーサから動かなかった。

メタは動かなかったがJunbinとMaxの2人ならどのタンクでもうまくやれるので我々には自信があった。

前述のマウガ構成については、エコー/トレーサーのような相手には厳しいが、オリーサ、トレーサー、ソジョーン構成相手は悪くない。

ソジョーン、ゲンジ、マウガ、ルシオ、キリコという構成

OWCS Asiaグランドファイナル決勝は、シナリオの90%がKongコーチの予想通りの展開だった。彼は間違いなく我々のチームの頭脳。自分はチームの応援担当でKongが頭脳担当。

DreamHack Dallas大会については、Toronto Defiantは良い状態にあると思う。Twitsted Mindsは彼らが韓国でブートキャンプしたときにスクリムをしたが、終わった後で自分はLipに「W杯で韓国が4位になった理由が知りたい」と尋ねた。

Lipは昨年のW杯韓国代表でしたが、Twisted MindsはW杯で優勝したサウジ代表のメンバーが揃っていました。W杯では韓国対サウジの直接対決はありませんでしたが、韓国は中国とフィンランドに敗れまさかの4位に終わっています。Twisted Mindsは韓国のブートキャンプで韓国チーム相手にまったく歯が立たなかったと言われています。

自分がチームを組織するかなり早い段階でSomeone(現Toronto Defiant)をリクルートしようとした。彼は上海アカデミーのTeam CCにいたから、彼をOWLに昇格させたかったが、いろいろなことがあり実現できなかった。

OWLが解散したときはとても心配したが、OWCSは順調に進んでいるし、1~2年でさらに良くなると思う。Blizzardは期待どおりの結果をだしてくれている。

Rushコーチ:私ならBlizzardのことは信じていないと言うだろう。
Moonコーチ:期待どおりというのは、あえて期待値を下げているからですよ。

リップは身長194センチの大男だが、酔いやすく、中国にいたときは飲みすぎてタクシーの中で嘔吐したこともある。

JunbinとMaxは若くて落ち着きがないが、とても愉快なキャラクター。MaxはオリーサのULTを発動するときはドラゴンボールのキャラクターのように気合を込めて叫ぶ。大きな大会では平静さと緊張を保つように伝えているが、まだそれが身についていない。

Junbinのコールはとてもよく、最も期待を裏切られ、最も期待を上回った選手でもある。非常に優秀でKongコーチの話をとてもよく理解している。

OWではタンクが精神面で一番タフなロールだと思う。毎日何時間も叩きのめされてそれに対処するだけで、精神的な問題を抱えずにはいられないような気がする。タンクは槍の先端であり、OW2では優秀な回復役が必要だと思う。

才能という意味ではWhoruのゲンジに匹敵するプレイヤーはいなかった。トレーサーでも上手くやれるよう、ピックプールをもっと強化してあげればよかったと後悔している。

最も優秀な韓国以外の外国人プレイヤーは間違いなくLeave。ShyやJimmyといったフィジカルに優れた中国人選手よりもLeaveが上。みんながKevsterがOWの神でありトレーサーの神であると称賛するが、当時Fletaは常にKevsterとのバトルに勝利していた。

Lipは自分にとって息子のような存在であり、初めて彼に会ったときは、年長者への挨拶の仕方を教えなければならなかった。彼はぼんやりとしている性格だが、あれから何年か経って、今では彼もちゃんと挨拶できるようになった。

Lipはソンブラとして異常なほど射撃能力が高かった。他のプレイヤーのソンブラよりも1.5倍以上のダメージを出していた。メタの影響ではなく、単にLipのダメージが異常だった。

自分はLipが他のプレイヤーより2~3手先を考えて、敵の位置どりやクールダウンをすべて把握しているに違いないと感じていたが、もちろんそんなことはなかった。彼は野生動物のようにプレーしているだけだった。

Ninekコーチ:Lipの動画を何度も見た後に、彼にどうやってプレーしているのか聞いたことがあるが、質問するたびに「わからない。やってるときはそんなに深く考えてないから」と答えるだけだった。
Moonコーチ:正直、彼のプレーを真似ようとしても無理だと思う。

LeeJaeGon(当時上海のルシオ)はLipがEMPを打つ前にいつもコールをしないのでよく喧嘩をしていた。チームは彼がEMPを打つ前の癖に気づき(レレレ移動)、Fletaのトレーサーはそれを見てLipのEMPに合わせて直感的にブリンクを使いフォローしていた。

もし当時Fletaがいなければ、彼の頭脳とフォローがなければ、今のLipはなかったかもしれない。Fletaは本当にLipの足りない部分を補っていた。2人はそれぞれ頭脳と本能でプレーする対照的なプレイヤーだった。

脚注:

  1. 噂ではToronto Defiantがそのチームで、TorontoはLipを諦めてMer1tを獲得したと言われています。
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