昨日行われたCrazy RaccoonのMoon、Team FalconsのNineK、T1のRush、WAEのDongsuコーチの対談『Overwatch College』の模様を文字起こしにした全文の翻訳になります。
非常に長いので簡潔にまとめるには時間がかかるのと、どれも興味深い話ばかりだったので、内容が可能なかぎり正確に伝わるよう、いくつか補足も追加して全文訳を掲載しています。
OW College (NineK Rush Moon podcast) translation
byu/LleuLlawR inCompetitiveoverwatch
記事中にいくつか誤字脱字や翻訳ミスなどが複数あるかもしれませんが、後ほど再確認して可能であれば追記訂正しておきます。尚、WAEのDongsuコーチは途中参加となります。
OW College(Moon、NineK、Rushのポッドキャスト)
M:Moon(CR)
R:Rush(T1)
N:NineK(FLC)
D:Dongsu(WAE)4名全員がヘッドコーチまたはアシスタントとしてOWL優勝経験があります。
M:決勝のあと、DonghakとJasmine、それにVigilanteを連れて食事に行ったんだ
R:いいね
M:でもあいつらめちゃくちゃ食べてたよ
N:たぶんRushにおごらせようとしてたんじゃない?
M:若い子たちには「T1のほうがチーム規模大きいんだから経費で落としとけ」って言っておいたけど、まだ返事ないんだよね。せめてT1の食券くらいはもらわないと
R:T1の本社で食べるのに食券なんていらないよ。来たければ来ていいぞ
M:DonghakとJasmineはうちのチームハウスに泊まってったんだよ
N:ファンミがすごく遅くまであってね。終わったのが午前2時で、CRとT1は午前3時まで残ってたって聞いた
R:そう、3時に出た
M:うちは3時半くらいだったかな
R:あんな時間に食べるのはちょっと嫌だったけどね
M:自分もだよ。でもMagがずっと待っててくれたから、仕方なかったんだ
N:CRのハルト構成についてどう思ったかって?個人的には、ああいう展開になったのは正直楽しかったよ。本当のこと言うと、これ言っていいのか分からないけど、実は彼らがハルトを出してくるのは事前に分かってたんだ。ただ、それがうちの選手たちにちゃんと共有されてなかった。時間があまりにもなかったんだ。コーチ陣はBANフェーズのあとに気づいたんだけど、たぶん選手たちは知らなかったと思う。Junbinはよくやってたよ。ただ「関羽」スキン使ってたのはちょっとムカついたけど。あんなスキン誰が使うんだよ
R:Hanbinが最後のほうで使ってた気がする
M:自分も使ってるけど
N:ほんとに?それ使ってない自分が時代遅れってことか?まあとにかく、ハルトが強いって言ってるチームもあったし、Onside Gamingがうちらに情報戦を仕掛けてきたせいで、ある程度はその構成に備えてたんだ。でも今回の大会であんなにハルトが目立つのはやっぱり変だよ。パークのチャージは遅すぎるし永遠に溜まらないんじゃないかと
M:うちは普段ハルトほとんど使わないんだ。何ヶ月ぶりかだったよ
R:いや、お前らこの前うちとスクリムしたとき使ってたぞ。エスペランサで。そんな前じゃない
M:え?バレちゃったかもな。もしかしたらその日は子どものことで休んでた日だったかもしれない
R:面白いのは、そのスクリムうちが勝ったんだよ。お前らトロールしてるのかと思った
M:は?
N:Junbinのインタビュー聞いた感じだと、その構成はその場の思いつきみたいな感じだったけどね
R:Magが言ってたけど、タンク同士で裏で話してたみたいだよ
N:うちのタンクはその会話に入ってなかったのか?
R:たぶんいつもはその中にいるんじゃない?みんなSomeoneとつるんでるし
M:いや、いつもはMag、Jun、Dongの3人だよ
R:Someoneって他の選手ともよく外で会ってるんじゃないの?
M:まあ全員よくつるんでるけど、あの3人は特に仲が良いんだ
R:今年のKRのLAN大会は、全部CRが勝ったんだよな
M:いや、最初のAsia大会はFalconsが勝ったよ
N:どんな構成を使ってたかすら覚えてないな。もうずいぶん前のことだから
M:ジブラルタルで残り3分残して負けた試合だよ。あのHanbinstonの…もうショックすぎて言葉も出なかった
N:自分にとって一番ショックだった敗戦は、たぶんWAE戦だね
M:ああ、あれは自分も驚いた
R:正直、あのときは本当に嬉しかった
M:実は自分もだよ。今回のOnside Gaming戦でも「おお、また来たか」って思った
N:ああ、危うく地獄行きになるところだった…彼らのスクリム結果、かなり良かったって聞いたよ
M:自分も聞いた
R:でも、全員がそれを噂だと思ってるなら、一体誰に対してそんなに良い結果を残してたんだ?
N:さあ、うちはスクリムしてないから分からない
M:うちは1回やったけど、確かに成長してたね
R:うちもやったけど、悪くなかった
M:ZETAとよくスクリムしてるって聞いたよ
R:World Finalsのシードは、OWCS Koreaの結果で決めるべきだったと思う
N:もしそうだったら、たぶん自分たちは負けていなかったと思う
M:正直、自分はもうOWCS Asiaは必要ないと思っている
R:Asia大会自体はあってもいいと思うけど、中国を含めた形のほうが面白いと思う
M:それか、KRの優勝チームに直接シードを与えて、AsiaをLCQ扱いにするのもありだね
N:そうだね。ただ、杭州大会の優勝チームがEWCへの出場権を確定でもらえたのは、運営側でもあまり評判が良くなかったようだ。あとで運営と話したときも、それは問題だと考えていたみたいだった。とはいえ、KRの優勝チームがWorldsに行くのは筋が通っていると思う。それに、KR大会とAsia大会の間にはパッチの更新もあったし。幸いメタに大きな影響は出なかったけど、もし変化が大きかったらCRやT1が不満を抱いてもおかしくなかっただろうね
R:自分はあまり気にしてなかったね。むしろ、今回のパッチでメタがほとんど変わらなかったのが退屈だった
M:それでも土日の試合では構成のバリエーションがかなりあったよ
N:それはパッチが軽かったからでしょう。もし大きな変更が入っていたら、あんなに多様な構成にはならなかったと思う
M:確かに。全員がボール、ソンブラ、トレーサー構成を出していたら、かなり退屈だったね
N:でもきみは、その構成好きだよね
M:まあ、たしかに(笑)
M:投げ銭の質問。「Stalkerは来年フリーエージェントになるのか?」─これは1000ドル寄付してくれたらNineKが答えるらしい
M:「Fearlessを出してStand1を使わなかった理由を1000ドルで教えて」って質問もあるな。もちろん話すよ(※Shanghai Dragons時代の話。Fearlessと同じMTで、Stand1の出場機会はわずかでした)
N:その質問、避けてたんじゃなかったか?
M:1000ドルもらえたら話すよ
R:俺も1000ドルで話せるネタないかな
N:Team Koreaのこととか?「1つのチームだけで代表を組むのはルールで禁止したほうがいい」とは思ってる
M:その質問も来てたな。「自分のチームの選手を除いてTeam Koreaを選ぶなら誰を入れるか」ってやつ
R:たしかそのとき、Falconsの選手ばかり挙げてたよな
N:選手たちをゲストに呼びたいんだよな。個人的にはLipを呼びたいけど、Moonがいつも「Lipは面白くない」って言うんだ
M:あいつは質問に答えるだけで、それ以外は何も喋らないからな
Chat:3人でランクをやったら、誰が一番上手いと思う?
N:俺はまったくランクやらない。Rushは少しやってるんじゃないか?
R:もうやってない。イライラしすぎて無理だ。味方のレベルが低すぎる
M:だから俺はOWCSの称号をつけてるんだ。味方がそれを見るとやる気出してくれるんだよ
N:「Fielderにもっと配信するように言ってくれ」って?俺が言うより、みんなが投げ銭したほうが効果あると思うけどな
R:配信させる方法は分かってる。配信1回ごとにインセンティブを出せばいい
Chat:試合中はどの画面を見てるの?ファンと同じ配信映像を見てるのか、それとも別の画面があるのか?
N:自分たちは全員モニターを2枚使ってる。1枚は選手のPOV用で、もう1枚は配信映像用。前はPOVのほうをよく見てたけど、最近は配信映像を見ることが多くなった。君たちは?
R:両方
M:両方だな
N:確かに両方見たほうがいいけど、選手用POVだけだと制限が多いんだよな
M:三人称視点を使わせてくれたらいいのに。なんでダメなんだろうな
R:OWL時代にそれお願いしたことあるけど、当時は戦略が漏れるからって反対してるチームがあったらしい
M:そいつまだシーンにいるのか?それなら大体見当がつくな
N:2019年までは三人称視点見られたんだよ。コロナ以降でいろいろ変わった
M:ああ、全部オンラインになったからな。でも正直あれはバカらしいと思う
N:そろそろ俺が用意してきた質問に移るか?
M:投げ銭の質問だけ答えてもいいけどな
N:まあ、お前が“稼ぎたい”なら止めはしないよ
N:「歴代で一番頭がいい選手を3人挙げるとしたら?」って質問だな。正直、逆に“頭悪いほう”を挙げるほうが簡単かもしれない。Properは頭がいいと思う
R:みんなそれぞれ、自分の得意ヒーローに関しては賢いよな
N:ゲーム全体の理解で言うなら、JunbinとProper、それから…Mothもすごく頭が良かった
※元San Francisco Shockのメインサポートで現在Meta社にエンジニアとして勤務、史上最高のマーシーのひとり。
R:なんで俺の選手は全員バカなんだろうな
N:Mothは本当に頭が良い。トップクラスの大学に行ってたし、今はGoogleで働いてるはず
M:Custaは今Blizzardにいるんじゃなかったか?キャラクターデザイン関連だったと思う
N:「Moonの永遠のライバルは?」って質問も来てるな(笑) Custaとの話は全部暴露してたよな、あれは面白かった
M:お互い若くて経験も浅かったんだ。向こうの文化もよく分かってなかった
※MoonコーチがLA Valiant時代に当時選手として所属していたCustaを控えに回した理由を他のチームメイトよりも「メタの理解度が高すぎる」と説明したことでファンの間で物議を醸しました。
N:「三強はCR–Falcons–T1であって、CR–Falcons–ZETAではない、に同意する?」
R:まあ、そろそろそういう評価でいいだろ
N:どうかな
R:大した話じゃない。俺たちはCRとFalconsと同じ層ではないが、その一段下にはいる
N:「DonghakがChiyoを見ると我を忘れるって本当?」
R:いや、Chiyoを見るとではなくて、Openerを見ると我を忘れるんだ
N:「え?なんで?」(笑)
R:彼が俺たちのチームにいたことがあってさ。Openerの本名が“Ki-bum”で、“hwang(皇帝)”ってあだ名を付けてて、“Ki-hwang”って呼んでた。対戦するときはうちの選手が彼を倒そうて血眼になってた
N:Chiyoにはあだ名とかあるの?
R:いや、特に馬鹿にしたようなあだ名はない。そんなこと言えないんだよ、会話が録音されてるしね。スクリムのときにはあるかもしれないけど
※この辺のやりとりについてはよくわかりません。
N:Rushへの質問。「Proudをソンブラで出したのは、必要に応じてヒットスキャンに切り替える予定だったから?」
R:いや、ソンブラを出したのは、ヒットスキャンをやるならソンブラを扱える必要があるからだ。ソンブラはもうフレックスDPSのピックじゃない。前はViperをソンブラで使ってたけど、そのせいでダブルフレックス構成にハマって抜け出せなくなった
N:ソンブラって特に難しいヒーローだよな。でもポテンシャルは高すぎる。「リワーク後に難しくなったのか?」って質問もあるけど、それはMoonが答えられる?
R:いや、特に変わってない。ソンブラ自体は難しくない。難しいのはEMPだ。失敗すると致命的なんだよ
M:そうだな。リワークでそんなに変わったわけじゃない
N:やっぱりEMPの仕様変更が大きいのか
M:昔のEMPは強すぎたんだ
N:Moonへの質問。「Falconsにマップ2と4の初手BANを与えたのはなぜ?」
M:メタの流れがどうなるか分からなかったから、その質問はパスさせてもらうよ
N:Rushへの質問。「SkewedのMS(メインサポート)転向には満足してる?」
R:うーん、50%くらい?
N:ハードル高いな。俺は成功だと思ったけど
R:いや、やっぱりChorongやChiyoとはタイプが違うんだよ
M:違うけど、すごくいい選手に成長してると思う
R:まだ伸びしろはある
M:ルシオは上手いよな
N:俺が一番感心したMS転向は、Leesoominだったかも
M:そうか?あいつキリコ専じゃないか…これは言っちゃダメか?いやでもキリコだけは本当に上手すぎる
N:「CRとT1は、EMEAのスタンディング構成(※定番構成=シンメ構成?)に対してソンブラ・トレーサー構成で戦う自信がある?」─いや、さすがにあの構成相手にソンブラ・トレーサーは出さないと思うけどな(笑)
M:Falconsがすでにいい例を見せてくれたし、こっちは構成を変えないといけないな。…ん?これ投げ銭の質問か?
N:そう
M:よし、ちゃんと全部有料質問にしてくれ(笑)
N:今回の大会は賞金なかったから、ここで稼がないとな
N:「ENCでは誰がコーチをやる予定?」
R:そもそも俺たちがENC(※国別対抗のEsports Nations Cup)に関われるのかも分からないけどな
M:どこかで聞いたけど、オーバーウォッチ自体が種目に入らないって話もある
N:実はMajedと約束してて、彼のチームをコーチする予定なんだ
M:じゃあ俺は応援団で行こうか。太鼓得意なんだよ
R:もう太鼓担当いるらしいぞ
M:じゃあクァンガリ(韓国の小さな銅鑼)でも叩くよ
R:あいつらの太鼓、めちゃくちゃ音でかいんだよ
N:Properが敗戦を自分のせいだって言ってたらしいけど、それってどの選手でもそうだろ。負けたあとに「いや、自分はよくやった」なんて言うほうが珍しいし、言わないほうがむしろ不自然だよ
R:でもそういうことって、みんなの前ではあまり言わないよな
N:いや、それはヘッドコーチの役目だよ。責任を引き受けるのはコーチの仕事だ
M:同感だ
N:各地域のMVPを挙げろって?さすがに範囲が広すぎるな
M:少なくともKRのMVPはProperで間違いないと思う。圧倒的だった
N:「“HFLC”を聞いたときのリアクションは?」(※“High ground Fucking Legend Crack(またはClutch)”の略。EWC決勝のエスペランサでProperが高台から不可能なキルを取ってチームを救い、その直後にボイスチャットで叫んだ言葉としてミーム化)
N:あのとき俺たちもベンチで叫んでたよ、もちろんいい意味でな
R:HFLCって何のことだ?
M:俺も全然わからなかった
N:EWCの決勝、相手はALQ。エスペランサの最後のファイトで、こっちはULT差で完全に不利だったんだ。でもProperが高台から信じられないピックを取って、そのまま試合をひっくり返した。で、その直後にボイスチャットでそのセリフを言ってるのが放送で拾われたんだ
R:ああ、なるほど。最初アニメのネタかと思ったわ。あいつら全員オタクだしな。「準決勝やベスト8のやつらには分からないだろ」とか言ってたけど、こっちも現場にいたからな!
M:いや、俺たちは現場にいなかった。Dongsuは砂漠のツアーだかなんだかに行ってた。さっさと負けた人はそういうのに参加できるらしい
R:いないヤツのことそんな風に言って大丈夫か?
N:「“ProudはCR戦とFLC戦でプレイが違う”って質問だけど、これは緊張の話かな?」
R:いや、緊張じゃない。単に強い相手と戦うときはプレイが悪くなるだけだ
N:メンタルが弱い選手ってそんなに多くないよな。君たちはどう?
R:ちょっと待て。たとえばGMがゴールド帯相手にやるときと、チャンピオン帯相手にやるときじゃ全然違うだろ。弱い相手には自然と上手くプレイできるんだ
M:スクリムではいまいちでも、本番では強い選手っているよな。ああいうタイプは緊張感を楽しんでるんだと思う
R:そういうタイプなら、Leaveはまさにそうだな(※Rush氏は昨年Once Againのコーチでした)
M:Fissure(※元リーガーのウィンストンの名手)もそんな感じだった。あと、スクリムでは試すことも多いし、毎回全力を出すわけじゃない。たとえばLipはスクリム中あまりコールしないけど、本番ではよく喋る
N:チャットがいろいろ言ってるけど、俺たちはスクリムで手を抜いてるわけじゃない。単に試合のほうがパフォーマンスが上がる選手が多いだけだ。試合のほうがモチベーションも高いし、スクリムでそれを維持するのは難しい。選手たちに毎回全力を強制するのも現実的じゃない。それに、レギュラーシーズンで色々試してるって批判されるけど、自分はレギュラーシーズンから全開でやるのは好きじゃない。たぶん同じ考えのコーチも多いと思う。レギュラーシーズンで全力を出すと、後でメタが変わる可能性もある。自分たちはレギュラーシーズンとプレーオフでアプローチを分けてるだけだ。利点も欠点もある。その結果、OWCS KRでトップ4に入れなかったんだ。レギュラーシーズン自体にそこまでの価値を感じない。もしシステムが変わって、もっと意味を持つようになれば別だが。こういう考え方が成り立つのは、うちらがCRみたいな強いチームだからだ。個々の勝敗にはあまり重きを置いてない
M:部分的には同意するな。もしレギュラーシーズンの結果にもっと賞金が出るなら、話は変わるかも
R:うちらみたいなチームは、そんな自由な立場じゃない。CRやFalconsはもう地盤が固まってるけど、まだタイトルを持ってないチームは、調子の波を作るのが重要なんだ。俺がDallasにいたときはレギュラーシーズンなんて気にしてなかったけど、結局勝てたしな
N:そう、気にすべきチームと、そうじゃないチームがある。負けても平気ってわけじゃないけど、プレーオフ並みに準備するのは簡単じゃない。実際、うちらの負けは2回だけだし
R:つまりこういうことだ。T1とCRがレギュラーシーズンで当たったとして、CRはT1を倒して興奮するか? しないだろ。でも、俺たちはCRを倒したら嬉しい。それが違いだ
M:でも勝てば嬉しいけどな
R:まあな。でもお前らにとってはただの1勝だろ。それが違うんだ
N:「FalconsはT1に勝つと喜ぶ?」─それは因縁のストーリーがあるからだろ。それが面白いんだよ。「レギュラーシーズンで全力出さないのって2022年のShock時代、レギュラーシーズン1位だったのに決勝で負けたことが理由?」─そう、それが一番大きい。あれは本当にショックだった。スクリムで上手くいってるときに負けるのは、最悪の気分だよ
N:「T2(コンテンダーズ)シーンが復活する可能性はあると思う?あと注目してる新しい選手は?」
M:T2は、ないと思うな。新しい有望株なら、もううちに1人いる(※Sp1nt)
N:自分はいい新人がけっこう増えてると思う。みんなが言うほど人材不足じゃないよ
M:それより問題なのはコーチの層だな。選手は時間が経てば自然に出てくるけど、コーチはそうはいかない。JFeelがWeiboに移籍したとき、コーチを探してたけど誰も見つからなかった。みんな兵役か、もう引退してたんだ
N:「“23年のAtlantaがプレーオフで負けた理由は?”って質問だけど、ここにいる誰も分からないだろ。メンタルの問題だったんじゃないか?」
M:じゃあコーチ本人に聞こうか。Gatorがディスコードにいたら聞いてみるよ。有料の質問だし、ちゃんと答えないとな
=Dongsuコーチが途中参加=
M:Dongsuへの質問ある? 投げ銭付きの質問だけ受け付けるよ
D:「Asia大会の結果はどうだった?」─帰り道はかなり沈んだ気分だったな。うちはスポンサーがいないから、世界大会の決勝に行けていたら、今後の活動を続ける上で大きなモチベーションになってたと思う。この先どうなるかはまだ分からない
D:「WAEってチーム名、あれが最善の選択だったの?」─実はスポンサーと話をしていて、WAC(We Are CR)みたいに頭文字をとった名前にする予定だった。でもその話は流れたんだ
D:「ウーヤン・ルシオ構成が良さそうって言ってたのに、アナ・ウーヤンを出したのはなぜ?」─実際にはウーヤン・キリコ構成を使った。ルシオ構成はうまく使いこなせてなくて、完成させるには時間がかかりすぎた。だからダブルフレックス構成にしたんだ。ウーヤンもナーフされてたし
D:「スポンサーはある?」いくつか連絡はもらってるけど、まだ何も決まってない
R:23年のBostonについても気になってる人多いだろ
D:それは僕の“1000ドル質問”にしておこう。話したいことは山ほどあるけど、金が必要になったときに話すよ
※Dongsuコーチは当時Boston Uprisingのコーチでしたが、Smurf、Izayaki、Kalios、LJG、Dcay、Birdringといった大物選手を揃えたもののシーズン途中で解任、その後、現ZETAのMobydikコーチが就任しています。
N:「“なんでそんなにFateをいじめてたの?”って質問だ」
D:いや、あれはいじめじゃなくて、彼を上達させようと思ってやってたことだよ。人に何かを教えた経験がある人なら分かると思う
M:いやいや、あれは普通にハラスメントだったと思うぞ。試合に負けたばかりで、疲れて横になってる選手をわざわざ呼び出して叱るのは、どう考えてもやりすぎだ
N:まあ情熱的だったんだろうな
D:そうだな。たしか2021年だったと思うけど、あの試合は重要だったし、負けたのが悔しくて、Fateの部屋まで行って説教したんだ。1時間くらい、彼の背中に向かって喋り続けてたと思う
N:立ち上がらなかったのか?
D:いや、ずっと寝転がったままで、「もうやめてくれ」って感じの情けない顔をしてた。あとで彼に「あれは本当にきつかった」って言われて、今では反省してる
N:まあ、言わなきゃいけないことってのはあるからな。どんなに言いづらくても…でもあの時は事情が違ったか?
M:いや、俺が途中で止めたんだよ。「もうそのへんでやめとけ」って。そしたらDongsuが怒ってた
※DongsuコーチはShanghai DoragonsでMoonコーチのアシスタントで、その時の選手がFate。当時はLipやFletaも所属してました。
N:Dongsuへの質問。「ポジション別のMVPは誰?」
D:タンクは残念ながらJunbinしかいないな
M:残念ってなんだよ?
D:それくらい突出してるってことだ。他のポジションについては、まだ考えたことない
N:「チームの中で、今ステージで一番成長した選手は?」─自分はMeritだと思う
R:このステージ?いないな。うちのチームでこのステージでレベルアップしたやつはいないと思う
N:このステージで一番成長したのは、むしろコーチ陣のほうかもしれないな
R:いや、俺はそうでもない。コーチとして成長した実感はない
N:じゃあ逆に、調子を落とした選手は?そっちのほうが答えやすいかもな
M:死んだあとに復活した選手も含めていいなら、俺はLipを選ぶ
N:あいつ、死んでたことあったっけ?
R:フレイヤメタのときはちょっと“死んでた”な
M:あの時期は本当に苦しんでたよ。チーム内でもいろいろ問題があった
N:フレイヤはヒットスキャン勢にはきつかったよな。Proudがあんなに上手く使ってたのは正直驚いた
M:やっぱり年齢の影響もあると思う。ベテラン勢は新しいヒーローへの適応が遅い
N:でももう新しいDPSヒーローが出るんだろ
M:大丈夫、うちはDPSが3人いる
N:フレイヤはフレックスDPS寄りだと思うけどな
M:実際、フレックス系の選手のほうが彼女を上手く使えてる
N:ヒットスキャンじゃなかったのが惜しい
R:でもよくできたヒーローだよ。ただちょっと安定感に欠ける
N:そこが自分的には引っかかる。ヒットスキャンには安定感を求めちゃうから、フレイヤみたいに波があると気になるんだよ
R:まあ、結局は当てるしかないんだよな
※さりげなく新ヒーローがDPSと言ってますが、これはコミュニティでの噂のことを言ってるのかもしれません。
D:「“Seonjunのパンチ・パーク(キネティック・リロード)は何だったのか?”って質問だな」─あいつ、ちょっと完璧主義なんだ。いつも変なパークを選ぶんだよ。たとえばシンメトラでシールド飛ばすやつとか。理由を聞くと「これ強いですよ」って言うんだけど、僕が「いや、それは弱いだろ」って言っても、「まあそうかも」って返してくる。ほんと変わってる
N:覚えてるよ。うちとのスクリムでもシールドのパークを選んでて、「これ本当に強いのか?」って思った
D:そう、あいつは周りを考え込ませるタイプなんだ。自分も説得されて、いろんなパークを試させた。でも、自分で研究するタイプの選手は好きだな
M:それでも俺は、パンチ・パークよりパック・パーク(ブリンク・パック)のほうが強いと思ってる
N:「エスペランサでFalcons相手にドゥームフィストを出したのは、あらかじめ準備してた戦略だったの?」
R:それはもう、Donghakが諦めたって意味だな。勝ち筋がある状況とない状況は見分けがつくけど、あれは完全に諦めモードだった
N:とりえあず壁にいろいろ投げてみて、どれが刺さるか試してたって感じじゃない?
R:いや、ちょっと違う。「これもう勝ち目ないから、とりあえずドゥーム出すか」って感じだった
N:DonghakがD.Vaを出したのは意外だった
R:いや、D.Vaは普通に使えるよ。むしろその予定だった。あそこでProudが落ちなければ正直チャンスはあった。今のオーバーウォッチ2ではメインタンクでもD.Vaを使えないってことはない。D.Vaは昔よりずっと簡単だからな
N:T1とWAEで今シーズン一番成長した選手は誰?まだその質問に答えてないぞ
R:1年全体で見るなら、Zestだな
D:うちはSeonjunかな。変なパークで有名なやつだけど、最近はようやく潜在能力を発揮し始めてる
N:選手たちはそれを自覚してるのか?
D:いや、互いに「お前が上手いのは俺のおかげだ」って言い合ってるよ
M:自分のチーム以外から選ぶなら、Knifeかな。あいつは意外だった
N:俺はKellanを挙げるな。初めてあいつに感心した
R:Kellanはもともと上手かった。ただ途中で壊れたんだ
M:誰が壊したんだ?
R:知らない。誰かがやったんだろ(笑)
D:それ、“あのチーム”だよ
※おそらくOWL時代のNYXLのことを指していると思います。NYXL時代はKellanが犠牲になっているという評価がもっぱらでした。
N:Properの“Kilo練”(Kilo Practice)についてなんだけど、あれって彼にとって一種のセラピーみたいなもんじゃないか?Kiloのプレイを見ながら、自分の限界を試してる感じでさ
M:いや、むしろ逆だと思う。ProperはKiloと一緒にプレイすることでさらにレベルアップしたんだ
※2人はSan Francisco ShockやO2 Blast時代のチームメイト。
M:10ドルの質問だ。「Sp1ntはZestよりリング(優勝タイトル)が2つ多いけど、その理由は何だと思う?」
R:妙な質問だな。だってSp1ntはCRにいて、ZestはT1だからだろ?強いチームを選ぶのも実力のうちだよ
ここからはNineKコーチが用意してきた質問へ
Q:今ステージで一番意外だったメタの変化は?
D:ほとんど予想どおりだったな
R:CRが始めたダブルフレックス構成が流行ったくらいだ。Falconsはそれに完全に押しつぶされた
N:まるでダンプカーに轢かれたみたいだったな。EWCに勝ったあとにCRと当たるとか、なんでそんな組み合わせなんだ
M:それはうちも同じだよ。KRのLANで優勝したあと、初戦がFalconsだった
Q:シーズン全体を通して見たとき、「メタ適応力」と「チームのまとまり」、どちらがより重要だと思う?
M:メタに適応するには、まずチームのまとまりが必要だと思う
N:チームのまとまりは「選手同士の噛み合い」のことで、メタ適応は「新しいヒーローをどう活かせるか」だな。CRがボール構成で、メタじゃなくても勝つみたいなもんだ
M:でも、うちは勝てる見込みがあるときしかボールを出さない。それもメタの一部だと思ってる
D:自分もチームのまとまりのほうが重要だと思う。うちのチームの視点から言えば、メタ適応力は悪くないけど、チームのまとまりはまだ足りてない。その結果、長期的に見ると差がついてしまう。Falconsの選手たちはすでに確立された選手ばかりだから、メタに合わせるだけで結果を出せる。NineKがそう考えるのも分かる
R:チームのまとまりがあるなら、どんな構成でも勝てると思う。勝ってるチームがメタを作るんだよ。CRがダブルフレックス構成を出したら、他のチームが慌てて真似するだろ? あれは正直、無理に合わせる必要なかったと思う
N:でも、そういう構成に叩きのめされると、「こっちも合わせなきゃ」って思ってしまうんだ
M:だからこそスクリムで戦略的に考える必要がある
D:ひとつ言いたいことがある。今回のOWCS AsiaでT1と対戦したとき、うちはヒットスキャン構成を多く使ってたんだけど、それは選手たちがCRやFalconsの試合を見て“ヒットスキャンこそ正義”みたいな意識に染まってたからなんだ。そうやって無意識に影響を受けるんだよ
Q:対戦して「このチーム、本当に強いな」と思うのはどこ?
R:まあ、基本的には勝ってるチームだろうな。でもCRとFalconsは性質が違う。CRと当たるときのほうが難しい。Falconsはまだ勝てそうな感じがする。─「じゃあなんで負け続けてるんだ?」って? Once AgainではFalconsに勝ったからな(※昨年のEWC)、俺のせいじゃない
D:そうそう。Falconsは勝てる気がするけど、Asia大会のCRは本当に勝てる気がしなかった。今回のステージではCRのほうが明らかに強かった
N:スクリムしてると、そういうのはすぐ分かるよな
R:CRの選手たちは“どうやって勝つか”を知ってるんだ。それが伝わってくる。俺も選手たちにその意識を持たせようとしてるけど、簡単なことじゃない
Q:どのチームが一番“自分たちのスタイル”を確立してると思う?
D:それはFalconsだな
N:うちのこと?
D:そう。レギュラーシーズンを気にせず、プレーオフで一気に突き上げてくるあの感じ。もう大事な試合では当たりたくない
N:ああ、その意味のスタイルか。「FalconsはLCQを悪用してる」とか言われるけど、こっちだってLCQで楽してるわけじゃないぞ!あんなの誰も好きじゃない
M:しかもそのFalconsをLCQに送り込んだの、お前(Dongsu)なんだよな
Q:選手をベンチに置いたり、スターティングメンバーを決めるときは何を重視してる?
R:そんなに頻繁に入れ替えることはないな
M:BANとマップ次第?よく分からないけど
N:オーバーウォッチではそこまで重要じゃないと思う。誰が出るかなんてだいたい予想できるし
M:うちは“Max召喚の儀式”があるからな
N:うちは“Someone召喚の儀式”だ。おもしろいネタだよな。Someone本人もあれでよく笑ってる
M:あいつ、いつも明るいよな
N:そう、今まで会った中でも一番明るい性格してる
R:お前にはもう一人いるだろ、Sparkleだ
N:Sparkleは明るく見せてるだけだ。あいつには、どこか無理してる部分がある
M:つまり“笑いながら背中にナイフを隠してる”タイプか
N:いや、そういう意味じゃないけど…ときどき、作り笑いに見える瞬間があるんだ
Q:OWCSのシステムで改善すべき点はある?
N:BANシステムはもう少し良くできると思う。たとえば負けたチームがBANカードを2枚使えるとか
R:俺は単純に賞金を増やしてほしい。今の賞金プールは縮みすぎだ
N:実際どれくらいの金額なのか、よく知らないんだけど
M:じゃあFalconsからそんなにもらってるってこと?
N:いやいや、俺が賞金を直接もらってるわけじゃない。OWL時代と比べたら、報酬はずっと少ないよ
M:現実的に賞金プールを増やすのは難しいと思うな。メジャー大会だけじゃなく、地域大会でもクラウドファンディングできるようにするのはどうだろう
R:もっとスキンを出してほしいな。ヒーロー1人分だけじゃ足りない
M:武器スキンとかもいいかもな。正直言って、Blizzardがこれ以上賞金にお金を出すとは思えない
Q:今になって後悔してるBANはある?
N:ある。KRプレーオフのWAE戦で、シンメトラをBANしたんだけど、あれは完全にミスだった。あの試合自体が事故みたいなもんだ
D:自分も偶然だけどFalcons戦だな。Hanbin相手にウィンストンをBANしたんだ。電車の遅延で到着が遅れて、Daeminと選手たちが事前に話してた内容をもとにBANしたんだけど、本来の予定とは違ってた。それともうひとつ、今度はT1戦でベンチャーをBANしたこと。あのときはウィンストンをBANすべきだったのに、一瞬頭が真っ白になって…BANした直後にLeesoominと目が合って、「あ、やらかした」って思った
N:あの短時間で判断するのは本当に難しい。どうしてもミスは出る
M:今ステージじゃないけど、Twisted Minds戦のときだな。BANじゃなくてマップピックの話だけど、最後にブリザード・ワールドじゃなくミッドタウンを選んで、Maxを信じるべきだった。あのときはまだMaxを信じきれてなくて、すごく後悔した
R:でも今回はちゃんと信じたよな。そして成功した
N:俺も、最後のマップでMaxを出すとは思わなかった。交代するって聞いたとき、「大きな決断をしたな」と思ったよ
M:うちはすでにWorlds出場が決まってたし、3勝3敗まで持っていけただけでも大きな成果だった。負けるリスクがあっても、あの場では信じるほうを選んだ
N:Max本人は出たがってなかったって聞いたけど?
M:いや、逆だ。彼のほうから「出してくれ」って言ったんだ
N:もしそれを断ってたら、気まずい空気になってただろうな(笑)
M:まあ、そのときはそのときで別の話になってただろうな
Q:シーズンが終わったら何をする予定?
(長い沈黙)
N:なんだよこの沈黙、そんなにつまらない質問だったか?
M:いや、そういうわけじゃなくて…もうすでに休暇に入ってるやつがいるんだよ
D:はぁ!?
N:はい次の質問
※DongsuコーチだけWold Finals出場は叶いませんでした。
Q:これまでに「もうやめたい」と思ったことはある?
M:EWCが終わって帰国したあと、正直かなりきつかった
N:どうやって立ち直ったんだ?
M:子どもの顔を見た瞬間、もう頑張るしかないって思ったよ。時差ボケを治す時間すらなかった
N:Rushは?
R:正直、引退を考えたことは一度もない。この仕事は長くやってるけど、自分には合ってると思う
M:それはすごいな。自分も10年この仕事をしてるけど…Rushも父親になったら、また考え方が変わるかもな
R:まあ、どんな仕事でも同じことだろ(笑)
D:自分は今でもそう思うことがある。特にうちは組織から給料をもらってるわけじゃないから、余計にね。選手たちに責任を感じてるから、なんとか踏ん張ってる
N:真面目な話、ステージ2でLCQに行ったあと、チームには「俺をクビにしてくれ」って言ったよ。全部自分の責任だって思ってた
R:それ聞いてFalconsのファンは喜んでるだろうな
M:ってことは、Falconsは新しいヘッドコーチを探してるのか?
D:その連絡先、僕にもくれない?
N:(笑)いや、チームからは「自分の尻は自分で拭け」って言われたよ。それで「わかった」って答えた。チームにそんなこと言ったのは初めてだったな
R:でもお前、OWL時代に「もうやめたい」って俺に言ってたじゃん
N:チームには言わなかったけどね。いつもやめたいとは思ってるよ。頼むから誰かオーバーウォッチをもっと流行らせてくれ、そしたらコンテンツクリエイターになるから。冗談だけど(笑)。でもJake(※元リーガーで現解説者)とその話をしたことがあって、「1年を通して、20チームの中で本当に幸せになれるのは1チームだけっておかしくないか?」って言われて、結果がすべてではないという考え方に変わった。確かに、年に一度しか報われないっていうのは変だよな
M:自分はRushの考えに近いな。この仕事は好きだし、結果が出たときの達成感で全部報われる気がする
R:そうだな。勝つのは気持ちいい…最近はしばらく味わってないけどな
N:思い返せば、2020年にParis Eternalを結成して、そのチームが崩壊したときに、初めてそういうことを考え始めた気がする
M:俺はLA Valiantのときにもう感じてたな
N:そのときDongsuも一緒だったよな?
D:ああ、いたよ
M:あれは本当に後悔してる
D:何を?自分を連れてきたこと?
M:そう。あのときは欧米のコーチ陣ともっとやり合うべきだった。でもDongsuはあまり反発しなかった
D:いや、むしろ毎日ケンカしてた。「うるさい」って何度も言った
M:それが問題だったんだよ(笑)
D:たしかに、「うるさい」じゃなくて、もう少し戦略的にやるべきだったな
M:まあ、その経験があったからこそ、Shanghai Dragonsではずっと幸せにやれた
N:俺もFalconsでは満足してる。特にSparkleとSomeoneがチームの雰囲気を明るくしてくれてるからな
※Paris EternalはOWL弱小チームのひとつで、その後、資金面でチームが崩壊し、ラスベガス移転後にVegas Eternalにリブランドします。
Q:今シーズン、一番メンタルを削られた“MVP”は?
N:俺から言うと、Sparkleだな。本当にストレスの原因だった。EWCで優勝してから妙に調子に乗って、「俺BANめっちゃ上手い」とか言い出すんだよ
R:Sparkleはいつも俺に自分のコーチングノートを見せてくるんだ
N:あのバカ!ほんと自信過剰なんだよ
R:でも正直、可愛いもんだよ。LoLでやってたときの俺のノートと比べたら、あんなのまだ初歩レベルだし
N:まあ今年が1年目だしな。いいコーチにはなってきてるけど、他チームに自分のノートを見せびらかす奴がどこにいるんだ、あのバカ!
R:いや、ただ俺に認めてもらいたいだけなんだよ
N:そう、努力してるのは分かる。でも時々ほんと“間抜けモード”に入るんだ。それさえなければ完璧なのに、なぜかその“ひとつ”をやらかす
R:いいやつだよ
M:俺は特にいないかな…あ、いや、ステージ1のとき、Hanbinstonに負けた試合があったな。ジブラルタルで3分残してたのに。誰か1人のせいってわけじゃなく、チーム全体の問題だった。あれは本当にストレスだった
R:チーム内から選ぶか、他チームから選ぶかによるけど…Properみたいな選手は正直、相手にすると疲れるよ
M:今シーズンはFalconsが“厄介者”みたいな存在だったな
D:自分には誰か分からないけど、うちのSeonjunに「リーパーがOPだ」「バティストがOPだ」とか言い続けてる奴がいる。どこから聞いてくるのか知らないが、ディスコードでずっとそんな話してる
M:もしかして俺たちの誰かかもな
D:いや、どうだか。でもたまにスクリム中に耐えられなくなってAlt+Tabで画面切り替えるんだ。大体Seonjunの変なピックが原因で(笑)。だから言いたい、誰か知らんけどマジでやめてくれ
R:Daeminじゃないのか?
M:いや、たぶん俺たちの誰かだ。誰であっても続けろ(笑)
N:Mag、Jun、Dongの誰かじゃない?
M:いや、その3人は別グループだ。SeonjunはLipが作った“アニメ部”に入ってる
N:Chiyoもそこにいるんじゃないか?あいつ絶対オタクだろ
D:自分も潜入してたけど、昨日ディスコード抜けたよ。みんな自分を怖がってた。ちなみにChiyoはいなかった
R:うちのチームにも似たようなことがあったよ。LipがProudにソンブラのパークを勧めてて、俺が止めた。「Lipはこのゲームわかってねぇ」って言ったよ
D:Proudもアニメ部の一員だ
M:とにかく、俺はいまアニメ部を監視してる。あそこは危険だ。アニメですら一緒に観てないからな
R:うちのチームの連中はちゃんと観てるよ。深夜の劇場上映とかやってるし
M:Lipが部長なのに本人はアニメ見てないんだぞ。いま裏で奴らの秘密を暴こうとしてる
Q:他のスポーツで「自分に似ている」と思うコーチはいる?
R:自分は新しい才能を見つけて、一緒に勝つのが好きだから、アーセナルのヴェンゲルに似てると思う。彼も若手を発掘するタイプだからね
N:ゲーム哲学とか戦略面ではどう?
R:インタビューはあんまり見たことないけど、モウリーニョのスタイルも好きだ
M:みんな知ってると思うけど、俺はファーガソン監督が好きなんだ
R:じゃあ、自分も年取ってもずっと続けるタイプだな
M:できるならね。でもこの業界には明確な指針がないから、他のスポーツから学ぶしかない。自分はマンUが好きだったから、自然と彼を手本にしてる
N:自分と彼の共通点って何だと思う?
R:ヘアドライヤー(※短気)?選手を怒鳴るところとか
M:まあそうかも。情熱を持って、選手を信じることだな。どんなに戦略が優れていても、実際にプレイするのは選手だから。そこがヘッドコーチの役割だと思う
N:Dongsuはどう?
D:自分は、この中で一番若いし、他のスポーツは全然見ないんだ。だから、たぶん僕のロールモデルはあなたたちだな
M:俺じゃないのか?
D:…そう言ってもいいけど
M:やっぱり俺じゃないのか?俺じゃないのか?
D:またプレッシャーかけてくる(笑)
M:冗談だって
Q:マップがマンネリ化してきてるけど、どうすればいいと思う?
D:バランスがあまり良くないのが問題だな。戦略的に相性のいいマップと悪いマップが極端で、結局選択肢が限られる。もっと良いマップデザインが必要だと思う
N:マップBANを導入するのも一つの方法だと思ったことはある
R:結局は好みとチームのスタイル次第なんだよな
M:しかも負けた側がマップを選ぶルールだから、勝てるマップを選ぶのは当然だ。準備時間も限られてるし
N:マッププールがNAとEMEAを基準に決められてるから、もっと頻繁に入れ替えてもいいと思う。人気マップの存在が視聴者数に影響するのは分かるけどね
R:そうだな。完封が多いマップは見てて面白くないし

 
       
       
      