主任ゲームデザイナーのScott Mercer氏からダイヤ帯以上での個人パフォーマンス評価によるSR調整廃止を含むマッチングシステムの一部仕様変更が発表になりました。
”https://us.battle.net/forums/en/overwatch/topic/20759648155#post-1”以下、その大雑把なまとめになります。
Limiting the Skill Rating variance for Teams
シーズン8からレートの上限と下限にいるプレイヤーのレート格差をさらに是正する。SR4500~になるとプレイヤー層が薄くなるためにマッチングしずらく、それを埋めるためにレートが大幅に低いプレイヤーとマッチングし試合のクオリティが低下していた。
11月末のパッチ1.17.0.3でこれを是正したが、調整が控えめだったためにあまり機能していなかった。この12月中に、より格差を制限したマッチングの待ち時間を密かにテストし(quietly testing)、そのデータやフィードバックをもとに年明け1/2にシーズン8で最終的に是正するレート格差を決定したい(シーズン8開始は1/2?、12月は具体的な数字を公開せずこっそり調整するということかな?)。
尚、ランクマッチでグループを組む際のレート格差制限はこれまでどおり。ブロンズ~ダイヤ未満は1000、マスターは500、グランドマスターは250。最近この格差制限がGM帯で変更になったが、これはシーズン8でのマッチング仕様変更を念頭したものだった。
Removing Personal Performance Skill Rating Adjustments for Diamond tier players and above
オーバーウォッチのランクマッチではマッチの勝敗以外にもSRを算出する際に多くの要素が反映されている。その中で最も重要なものをいくつかあげると以下の要素となる。
- 貴方のチームの勝率が50%以上あるとマッチメイカーが判断した場合、マッチに勝利した時に獲得できるSRはより少なくなり、負けた時に失うSRはより多くなる。逆にアンダードック側であれば勝った時に得られるSRはより多くなり、負けた時に失うSRはより少なくなる。
- 新たなプレイヤーは試合を数多く経験したプレイヤーよりもSRの変動が激しくなる。
- 数字上システムの上限であるSR5000に近づくほどに勝利時に獲得するSRはより少なくなり、敗北時に失うSRがより多くなる(従って、SRが非常に高いプレイヤーはそのSRを維持するために勝率50%を大幅に上回る必要がある)。
そして、残るひとつが、ランクマッチ終了時における個人パフォーマンスの評価となる。個人パフォーマンスがよければ勝った時に得られるSRはより多くなり、負けた時に失うSRはより少なくなるが、その逆もまた然り。パフォーマンスが非常に悪ければ勝利時に獲得できるSRはより減少し、敗北時に喪失するSRはより増加する。この個人評価によるレート調整は、その評価基準がプレイヤーには判別できないこともあり、コミュニティで多くの論争を呼んでいた。
このSR調整は良いパフォーマンスをしたプレイヤーへのリワード、アクティブでないプレイヤーに対するペナルティ、新規プレイヤーや新たなヒーローでプレーしはじめたプレイヤーをより早くフェアなマッチに入れるというポジティブな効果もあった。そういったこともあり、我々は複数のシーズンの間、多くの計算、多くのフィードバック、その他にも厳しい分析に時間をかけてきた。我々はプレイヤーが余計なことに気を取られたり、個人パフォーマンスの最適解を見つけるためにプレーすることを望んでいない。プレイヤーは勝利のためにトライすべき。よって1月2日の休暇明け以降は(S8は1/2~で確定?)、ダイヤレート以上において、この個人パフォーマンス評価によるレート調整を撤廃することになる(Diamond skill tier and above)。
※個人パフォーマンスによる評価について馴染みがない人はこのブログで「個人パフォーマンス」で検索すると色々出てくるはず。
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一応シーズン8での変更点をまとめると、①マッチングする際のレート格差の是正をより厳しくする。②ダイヤ帯以上での個人パフォーマンス評価によるレート調整の廃止。の二点です。
[追記]
尚、Mercer氏からコメントがあったわけではないですが、この変更後も、勝利時と敗北時のSR変動幅が常に一致するわけではないと思います。今後もマッチメイカーによる有利/不利の判定など、試合後のSR算出に影響を与える他の要素は残ることになります。