パッチ1.27でサポートヒーロー全般に変更が入りましたが、そのサポートヒーローのゲーム内分析リポートです。
”http://www.omnicmeta.com/2018/08/patch-127-changes-support-meta-analysis.html”データ抽出に関してはサポートヒーローの45万マッチが対象となっていますが、あくまでもプロフィールを公開しているユーザーが対象ということに注意してください。対象ユーザーの数は不明なためにサンプルデータが一定のユーザーに偏っている可能性もあります。
Healing Output
現パッチにおけるサポートヒーローの10分あたりの回復量。注目のマーシーとアナだが、マーシーはアナの回復量をリードしているものの、そのギャップは以前に比べると狭くなっており、グランドマスター帯ではその差は10%程度に収まっている。オーラの範囲が増え一度にヒールできる対象の増えたルシオの回復量も競争力を増している。モイラはプラチナ~グランドマスター帯において最大の回復量を誇っており、現在のチームコンポジションとバーストヒール量が好影響を与えている。
前パッチからの回復量/10分の変化。アナは6%上昇しナノブースト強化の影響もあるが現在のチームコンプが彼女に有利に働いている可能性が高い。オーラ範囲の広がったルシオはすべてのティアーで12%も上昇している。あくまでも個人的な感想だが、ルシオは想像していた以上に効果的なサポートになったように見える。マーシーは平均で8%減少しているが、ナーフが16%減少(60→50HP/秒)であったことを考えると、プレイヤーが生存能力をあげるなど、何らかの適応により回復量の減少を抑えているといえる。しかし、グラフにはないが、調整の入っていないダメージブーストは全体で24%も減少しており、マーシープレイヤーはよりヒールにフォーカスしているように見える。
Support Usage and Winrates
現パッチにおけるサポートヒーローの使用率比較。ゲーム全体で見るとサポートの多様性は広がっている。グランドマスター帯でアナの使用率は着実に伸びており、同ティアーでは現在最もポピュラーなサポートヒーローとなっている。対照的にモイラは低ティアーでの人気が高い。マーシーはブロンズ~ゴールド帯での人気が高く、高ティアーになるほど人気が急落している。データを見る限りはこれら3人のヒーラーが現在最もよく目にするヒーラーということになるだろう。
メタシフトの指標ともいえる使用率の変化。マーシーはとくに高ティアーでの下落が激しい。ここ1週間弱でマーシーの使用率がグランドマスター帯で40%も減少している。一方、アナは32%も増加しており、マーシーからアナへの明らかなシフトが伺える。これらのことを関連付けて考えると、このような大幅な転換は長く続いたメタの変化を暗示するものとなりえる。また、ルシオに関しても高ティアーでは数字を伸ばしているが、一方でゼニヤッタがやや後退を見せている。
勝率に関してはサポートヒーローの変化はそれほど大きくはない。アナの勝率は全体で3%上昇、ダイアモンド以上では勝率50%を大幅に上回り実力のあるヒーローであることを証明している。ナノブーストの強化がその理由にあり、ターゲットの生存率とキル数を底上げしている。ナノブースト強化だけを勝率上昇の理由にするのは大げさかもしれないが、マーシーの弱体化はそれ以上の説明となるだろう。マーシーの勝率は全体で2%低下し、ほぼすべてのティアーで50%を割っている。彼女の能力はいまだに高いものの、今は他のヒーラーも競争力を増し、もはやマストピックとは言えなくなっている。勝率をあげたもうひとりのヒーラーであるルシオの勝率は平均で3%上昇している。ちなみに、ブリギッテに関してはシールドバッシュ弱体化の影響は少ないように見える。低ティアーでのブリギッテ、マーシー、アナを別とすれば現時点でのサポートヒーローのメタはバランスが取れているように見える。