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【オーバーウォッチ】OW2は2022年夏のリリースを目指している―Richard Lewisがリポート

現在、Dexertoの専属ライターも務めるesportsジャーナリストのRichard Lewis氏から久しぶりにOWLに関するリポートが寄稿されました。詳しくは後述しますが、その中でActivision Blizzardは2022年夏までにOW2のリリースを目指していることも書かれています。

同氏はアンチOWL、アンチBlizzardの急先鋒の論客としても知られていますが、その情報の確かさには定評があります。以下、そのリポートの長めのまとめになりますが、既にブログでも取り上げた訴訟やスポンサー撤退関連の話題については割愛しています。

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今回のセクハラ訴訟とスポンサーを失う以前からOWLチームオーナーがリーグの方向性やOW2のリリース遅れに不満を持っているとの情報を複数の情報源から得ている。あるオーナーはDexertoに対して、「我々の何人かはそれぞれの選択肢を検討しており、リーグ運営側と話し合うことになっている。今回の訴訟のタイミングは最悪でどこからともなく降って湧いたものだった」と語っている。

Activision Blizzardは今回の訴訟内容には虚偽の事実が含まれていることから、それを争う意向をオーナー側に伝えたがっていた。報道のあった数日後に開かれたオーナー会議ではいつものリーグ担当者ではなく、Activisionの法務担当者とBrandon Snow(同社esports部門の責任者)が出席、訴訟に含まれる複数の主張を全面的に否定し、異議を申し立てると伝えてきた。

会議ではリーグがスポンサーを失う可能性に直面していることも議題となっていたという。OWLは発足時に比べると経済的には大幅に改善されてきたものの、視聴率や収益が伸び悩んでいることに不安を感じはじめているオーナーが増えている。リーグはここ数年は順調に収益をあげてきたとはいえ、想定外の理由でスポンサー収入を失うほどの余裕はない。

今回の訴訟以前から多くのオーナーがフランチャイズ枠の売却を検討していたことも明らかになっている。しかし、そのためにはActivision Blizzardの承認が必要であり、リーグの存続を信じることができなくなったオーナーは売却できずに手をこまねいている。フランチャイズ参入費用の分割未払い額は現在のフランチャイズ評価額よりも高いという。

一部チームの関係者によると、スポンサー撤退が報じられた後、Activision Blizzardの担当者から、いくつかのスポンサーは撤退したのではなく、状況が改善されるのを待った後、ロゴなどの再使用を許可するだろうと伝えられたという。しかし、これが正しい情報なのか、単にリーグ側がオーナーを安心させるために言った戦略なのかは定かではないとも話している。

先日、自称リーカーのMetroが2022年内中のOW2リリースはないだろうと話していたが、Activision Blizzardの関係者はDexertoに対して、これが誤った情報であることを明らかにしている。OW2を可能な限り早くリリースすることが現在の最優先事項であり、開発チームはゲームに収録される要素を確定し、手直ししてリリースするよう言われており、2022年夏までにリリースすることを目標にしている。また、別のリーグ関係者もリリースは来年のQ2(4~6月)を目標にしていると聞かされており、リリース時期はOWLのスケジュールも考慮されているという。これはシーズン途中でゲームのバージョンを変えたくないという理由から。
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先日、GGReconから来季リーグ開催が1年近く遅れるとのリポートがあり、リーグ副会長のSpexが来季予定はまだ何も決まっていないと否定していたが、これは必ずしも正確ではなく、リーグ側はオーナーと協議するための複数の開催モデルを用意している。現時点で最も可能性が高い形式はOW2を開発している間、OWLブランドを使用したいくつかのトーナメントを開催するもので、OW2のベータが間に合わない場合には現行のゲームバージョンで大会を開くというものだが、いずれにしても通常のシーズンは延期される可能性が高い。同様のリポートはGGReconだけでなく、その後、Dotesprotsからも出されているが、このリポートについてはSpexは反応を見せていない。

興味深いことに上記のトーナメントはBlizzardがOWL発足にともないこれまで袖にしてきたサードパーティ運営組織と連携する可能性が高いということだが、リーグ関係者はOW2が盛り上がることで、彼らが過去を水に流すことを期待していると話していたという。

次回のオーナー会議は9/2に予定されており、そこで来季のプランが決まることが期待されている。ただし、選手の契約、OW2開発の進捗状況、今後のパンデミックへの対応など様々な要素が絡んでくる。毎年10月が選手の契約期間の節目であることから、それまでに決定する必要がある。通常選手は1年契約だが、来年半ばまで試合がない状態が続いた場合は無駄なサラリーを負担するということにもなりかねない。

あるチームのマネージャーは、「我々の提案は、我々が1年間待つ代わりにリーグが給付金を支払うことであり、その間に物事を通常の状態に戻し、訴訟のために必要な時間を費やし、OW2を完成させるための時間も稼ぐことができる。そうでなければ、我々は無駄なお金を使っているようにしか思えない」とも話している。

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