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上司のセクハラを苦に自殺した元Activision Blizzard女性従業員の両親が同社を提訴

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Activision Blizzard(ABK)が同社の社員旅行中に自殺した元女性従業員の遺族から訴えられていたことがワシントン・ポスト紙の報道により明らかになりました。

この訴えは先週木曜に提起されたもので、ワシントン・ポストが入手した訴状の中で、自殺したKerri Moynihanさんの両親は、自殺の一因となったABK社の有害な職場環境を非難しています。Moynihanさんは2017年、旅行先のディズニー・グランド・カリフォルニアン・ホテル&スパの自室で死亡しているのが発見されており、今回の訴状では、男性上司のGreg Restituito氏が彼女の死につながる「重大な要因」であったと主張しています。

さらにABKは自殺に関する事実を隠蔽し捜査を妨害したとも訴えられており、地元アナハイム警察が会社の支給品であるMoynihanさんとRestituito氏双方のノートパソコンと携帯電話を提出するよう要請したところABKはこれを拒み、Moynihanさんの携帯電話は既に廃棄されたと主張していたとのこと。

昨年カリフォルニア州公正雇用住宅局(DFEH)から従業員へのハラスメントや差別問題により提訴された訴状の中でも、女性従業員の自殺が言及されており、今回のMoynihanさんの両親の訴えとほぼ内容が一致しています。

DFEHの訴状では、上司からの執拗なセクハラを苦にした女性従業員が、社員旅行中にホテルの自室で自殺したというものでしたが、自殺する前の会社のパーティーでは、女性の局部の写真が共有されたり、上司が出張先に性的玩具を持ち込んでいたことなどが言及されています。

昨年夏にDFEH訴訟のニュースが報じられた際、ABKはワシントン・ポストの取材に対して、訴訟内容が多くの虚偽を含んだ事実を歪曲したものであると自殺との関連性を全面的に否定。訴訟に女性従業員の自殺を巻き込んだDFEHを強く批難していました。

アナハイム警察は取材に対して、Moynihanさんの自殺に関する情報開示を拒否していますが、当時の地元保安局の検視により、Moynihanさんの死因は自殺であることが断定されています。

2011年からABK(実際にはBlizzard Entertainment)に勤務していたMoynihanさんは、2017年4月27日早朝、社員旅行先のホテルのロビーでRestituito氏と面会し、その後テキストメッセージでやり取りした約30分後に命を断ったと、今回の訴状の中で述べられています。

さらにRestituito氏は、自身の部屋のキーカードがMoynihanさんの部屋で発見された際も、取り調べに対して性的な関係を持っていたことを隠し、彼女のアパートの鍵を持っている理由についても嘘をついていたと書かれています(別報道ではアパートから自身との関係を示す物を持ち出したとされている)。尚、Restituito氏は同年5月付けでABKを退社しています。

Moynihanさんの両親はDFEHが昨年訴訟を起こすまで、娘に対するセクハラの事実を知らなかったとしており、ABKが自殺に至ったハラスメントの認識を怠り、適切な措置を取らなかったと批難しています。

ABK広報はワシントン・ポストの取材に対して、今回の訴訟に対する直接的な言及を避け、その代わりにMoynihanさんの死に対する深い悲しみを明らかにする一方で、法的手続きを通して適切にこの問題に対処し、遺族を尊重するためにこれ以上のコメントは控えると答えています。

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