今となっては絶望的とすら言えるDiablo 3の次期拡張版と、あるのかも分からないDiablo 4に関するBlizzProの記事です。
IS DIABLO 4 REPLACING DIABLO 3’S SECOND EXPANSION?
http://diablo.blizzpro.com/2016/04/13/diablo-4-replacing-diablo-3s-expansion/
昨年8月、筆者はブリザードがDiablo 4の開発をスタートしたのではないかという記事を書いた。この記事ではDiablo 3の次期拡張版も既に開発中でBlizzCon 2015で発表されるであろうとも書いている。しかし、皆さんご存知のように昨年のBlizzConでDiabloはほとんどスルーされ、開発チームの小話が聞けただけで、何のアナウンスも無かった
昨年以降、ブリザード本社を訪れた人や見学ツアーに参加した人ならDiablo開発チームの部署が立ち入り禁止になり限られた人間しか近寄れない状態が続いていることを知っているだろう。ブリザードのキャリア採用ページをチェックしている人は、昨年Team 3(Diablo開発チームのこと)が関わっている「未発表プロジェクト」に関してスタッフ募集が何度もあったことに気づいているだろう。彼らはアートディレクターなど様々なポジションの人間を既に採用している。今現在はシニア・キャラクター・デザイナー、シニア・コンセプト・アーティスト、VFXアーティストを募集している。これはつまり、この新作がまだ開発の初期段階であることを意味していて、今更彼らがD3の拡張に関連したスタッフであるということはまずありえないということになる。
Diablo 3のセカンドエクスパンションはあるのか?と聞かれたら、まずないと答えるだろう。未だに拡張の発表がないという事実に加えて、昨日、Diablo 3の開発者数人がチームを離れたという事実が明らかになった(一部は暫定的かもしれないが)。リード・ワールド・デザイナーのLeonard Boyarskyはブリザードを退社してObsidianで働いている。John YangとDon VuはWorld of Warcraft: Legionの開発を助けるためにチームから異動になっている。Diablo 3のコアスタッフがチームを離れたということはブリザードがDiablo 3を拡張版ではなくパッチ中心のアップデートに切り替えたことを示している。
この未発表プロジェクトについて何か知り得ることはないか(現時点で筆者はDiablo 4の可能性が高いと思いっている)?少なくとも開発の初期段階ということ以外は何も分からない。YangやVuといったスタッフがチームを離れているということは、まだコンセプト段階と言ってもよく、細部については何も決まっていないだろう。これはつまり、年内に我々が期待しているようなニュースが聞けることはなく、Diabloファンは今年のBlizzConでも失望を味合うことになるとだろう。
とはいえ、ここでもう少しブリザードが募集している人材に注目してみると、いくつかの事実が浮かび上がってくる。アーティストの募集要件には“Demonstrated proficiency with current surfacing techniques and PBR workflows”とあるが、PBRとはPhysically Based Renderingの略で、多くの最新ゲームが取り入れているこの技術はオブジェクトをフォトリアリスティックに見せることができる。分かりやすい例だと、Star CitizenがPBRを導入したことでも話題なった。これはDiablo 3には使われていない技術で必要とすらしていない。Diablo 3は発売から4年経つが、このゲームのエンジンが10年前のものであることは明白だろう。
これらの事実を踏まえると、以前から続いているパッチによるアップデートはこれからも期待できるとはいえ、筆者としてはDiablo 3のセカンドエクスパンションはもう期待できないと言える。今年のイベントでDiabloに関する重大発表は期待できない。ファンにとっては辛い事実ではあるが、将来的には楽しみな未発表プロジェクトが進行中であると考えることもできる。