オーバーウォッチ初期競技シーンのデータツールとして、このブログでも散々お世話になった知る人ぞ知るあの『Winston’s Lab』がついに復活を果たしたようです。
We back!https://t.co/gVa61gMiII https://t.co/D5o4ZE4f0G
— Winston’s Lab (@WinstonsLab) May 9, 2023
現在はヴァンクーバー・タイタンズのGMを務めるWinston’s Lab発起人のDennis Matz氏が明らかにしたもので、既にOWLシーズン3から今季シーズン6のデータを参照することができるようになっています。
OWLのデータサイトとしては、公式データベースのSTATS LABがありますが、Winston’s Labでは試合映像のUIを読み取ることで、ピックレート、K/D/Aレシオ、ULT稼働率、選手レーティングなど詳細なデータの他に、試合全体のイベントをタイムラインから確認することも可能です。
現在では数少ないOWLライターの生き残り、お馴染みYiska氏もこのWinston’s Labの運営メンバーのひとりでした。
せっかくなので同サイトで検索したデータをいくつか紹介しておきますと、OWL第2週(5/5-8)のヒーロー使用率は、開幕週同様にウィンストン、トレーサー、ソンブラ、アナ、ブリギッテ/ルシオがトップメタ構成となっています。
第2週で最も多く使われた構成も第1週と同じウィンストン/ダブルフランカーで281回。使用数は2位のDVA構成の倍以上ですが、どちらもコンセプトは同じダイブ構成と考えると、全体の約1/4がこのダブルフランカーダイブ構成ということになります。派生を含めればその割合はもっと多いでしょう。
上記構成とはコンセプトが異なるラマットラのラッシュ構成がトップ3, 4なのも興味深いですが、ジャンカークインやラインハルト構成もトップ10入りしているあたりが、今季序盤のOWLに多様性を感じるひとつの要因かもしれません。
尚、Winston’s Labのデータは試合映像のUIから読み取っている仕様上、内部データを参照しているSTATS LABや公式発表データとは異なる可能性があります。また、Winston’s Labではダメージ/回復量なども集計されていません。
Winston’s Labのデータ抽出はSTATS LABと違ってピンポイントで集計期間を指定できるので、第1週と第2週のピックレートの比較なんかも可能です。
第1週に比べてウィンストンは57.87%→33.92%へと大きく減少していますが、一方でタンクで使用率を増やしたのがDVAとラマットラでした。とくに後者は4.74%→24.51%と大幅に使用率を上げています。
DPSではメイとソジョーン、サポートではルシオとバティストの増加が目立ちますが、メイに至っては5.25%→23.8%と急激な伸びを示しています。
これらの変化は、チーム戦術やマップの影響もあるとは思いますが、そういった傾向も根気さえあれば、Winston’s Labのデータを使って自分なりに調べることも可能です。
尚、第1週でフロリダが試験的に採用していたライフウィーバーは2.27%→0.07%と翌週には使用率を落としています。
こちらは第2週の選手レーティングTOP10(プレー時間20分以上)。スタッツはK/D/A以外にもULT稼働率/保持率なども確認できます。第2週は、今季移籍先のインファーナルで2試合連続のMVPに選ばれたSkewedがレーティング1位となっています。
レーティングについてはあくまでもWinston’s Lab独自の基準に基づいた評価なので、参考程度にとどめておくのがよいかと思います。とくに頻繁にピックを変える選手は評価が低くなる傾向にあります。さらに言うと、重要な指標ではあるものの、試合のスタッツだけが選手の活躍度や貢献度を示す尺度でないことは言うまでもありません。
タイムラインでは試合の経過時間に沿ったキル/デス/ULTなどのイベントの他、どういった状況でピックを変えたのかも確認することができます。タイムライン中のタイムスタンプを押せば、下のVODでその場面をすぐに映すことができるという優れものです。
こんな具合でオーバーウォッチリーグの様々なスタッツを捏ねくり回すことができる、ファンにとってはこれ以上ない楽しいサイトですが、こういったデータ系サイトの多くが、一年も持たずに更新を停止してしまうことが多いので、その点がだけが気がかりですね。
今後もWinston’s Labが末永く続くことを願いつつ、機会があれば同サイトのデータなどを当ブログでも紹介していければと思っています。