7月24日から28日にかけて開催される『Overewatch 2 Esports World Cup』出場全16チームの簡単なチームガイドを作成しました。
各チームごとに注目選手の紹介や戦力なども評価しているので、ぜひ観戦のお供に役立ててください。
『Overwatch 2 Esports World Cup』観戦ガイド
残念ながら日本人チームのEWC出場はなりませんでしたが、日本からは、韓国人ロスターのCRAZY RACCOONとZETA DIVISION(旧FTG)がアジア代表として出場します。
開幕は24日からとなりますが、配信自体はグループステージ終了後、26日のプレーオフからになるようです。
今大会でも蒼汁、おやつ、Gappo、Hoshimi氏ら、お馴染みOW実況解説四銃士による日本語ライブ配信が行われます。
試合・配信スケジュール
- グループステージ:7/24(水), 25(木) 21:00~
- プレーオフ:7/26(金), 27(土) 22:00~
- グランドファイナル:7/28(日) 24:00~
配信スケジュール╋━━━━━━━
Overwatch 2 ESPORTS World Cup 開催!
━━━━━━━╋OWCS ASIAのチームを応援しながら、日本語配信で一緒に盛り上がろう📣🔥
📅配信スケジュール
7/26(金),27(土) 22:00~
7/28(日) 24:00~📺配信チャンネル
twitch : https://t.co/8mDCsROLyR
mildom :… pic.twitter.com/cc4T4LGblV— WDGJAPAN (@WDGJAPAN) July 23, 2024
グループステージ(7/24~26)は以下の英語実況のみの配信となります。
📺️配信チャンネル:
twitch A:twitch.tv/ewc_gold
twitch B:twitch.tv/EWC_Gold_EN2
———
グループA
CRAZY RACCOON
OWCS Dallas Majorを制した王者は今大会でも優勝候補の筆頭です。世界最凶ヒットスキャンのLip、成長著しいHeesangとJunbinに加えて、彼らを支える世界最高峰のフレックスサポートShuという隙なしの布陣はDallas Major優勝時そのままです。敢えて不安要素を探るとすれば、D.VAメタになった場合、経験値の少ないMaxが起用される点ですが、チーム結成時にMoonコーチが真っ先に獲得したのがMaxです。とはいえ韓国4強チームはどこが優勝してもおかしくないことも確かです。メタの移り変わりの怖さを最も知る男がLipです2。
タンク
- Junbin(韓国)
- Max(韓国)
ダメージ
- Lip(韓国)
- Heesang(韓国)
サポート
- Shu(韓国)
- Ch0r0ng(韓国)
GAIMIN GRADIATORS
予選ではSSGとENCEの欧州2強に続く3位でEWC出場を決めています。注目選手はなんといってもXzodyalです。まだ弱冠17歳という若さながら、EU予選ではキャスディのハイレベルなパフォーマンスが話題となり、一躍EUトップヒットスキャンの仲間入りを果たしました。その他、OWLでも活躍したルシオゴッドことFdgod、同じく元リーガーのNagaも頼れる存在です。上位2チームとは差があるものの、グループに恵まれたこともあり3位通過は確定かと思います。
タンク
- Tred(英国)
ダメージ
- Xzodyal(スペイン)
- Naga(デンマーク)
サポート
- Lv1crook(ハンガリー)
- Yoham(デンマーク)
ROC ESPORTS
南米代表ではありますが、今大会ではサウジアラビアのチームとして出場することになります。最弱リージョンとされる南米代表とあって、予選無敗ながら実力面では特筆すべき点はありませんが、チームには30歳の大ベテランNitrao(Nitro)が所属しています。2017年からプロとして活動しており、長期のブランクを経た後、EWCをきっかけに現役復帰を果たしています。タンクのNeliはブラジル代表として昨年のW杯に出場しています。
タンク
- Kani(ブラジル)
- Neli(ブラジル)
ダメージ
- Nitrao(ブラジル)
- Lucas42g(ブラジル)
- Sloth(米国)
サポート
- Scarione(ブラジル)
- Froakie(ブラジル)
TORONTO ULTRA
OWCS Dallas Mojorは不本意な結果に終わりましたが、SomeoneとMer1tの現役最強クラスの2名はチームにとって非常に大きな存在です。Someoneが得意とするウィンストンメタにシフトした場合は大きなプラス材料になりますが、D.VAメタやヒットスキャンが出せない環境になると苦しくなるかもしれません。いずれにしてもKR助っ人2人以外の選手のパフォーマンスが鍵を握ることになるでしょう。SugarfreeとRupalの元米国代表はメカニカルでは韓国勢にも引けを取りません。
タンク
- Someone(韓国)
ダメージ
- Mer1t(韓国)
- Sugarfree(米国)
サポート
- Rupal(米国)
- Vega(米国)
———
グループB
MKERS
大会直前でMKERSによるスポンサードが決定しました。OWCS圏外となってしまったオセアニアのチームですが、TopdragonといったOWLでの活躍も期待された将来有望なKR助っ人が所属しています。ファラメタで復活した元リーガーのベテランColourhexも健在です。もう一人のKR助っ人Openerは3年間のリーグ経験もあるつわ者です。さらに、OWLではトップクラスの評価を得てきたPunkのD.VAにも期待が集まります。
タンク
- Punk(オーストラリア)
ダメージ
- Topdragon(韓国)
- Colurhex(ニュージーランド)
- Neuu(オーストラリア)
サポート
- Ackyyy(オーストラリア)
- Opener(韓国)
TEAM FALCONS
サウジ資本を背景にスーパースター軍団を作り上げましたが、現時点では世界2位の座に甘んじています。史上最高の選手Properを筆頭に戦力面での不安はありません。最強オフタンクのHanbinを擁するチームにとってD.VAメタは追い風となります。一方でSmurfに若干の衰えが見られれることもありモンキーメタの場合はやや不安が残ります。Properがトレーサーを出せるゼロヒットスキャン環境であれば、同選手初のビッグタイトルの可能性は高まると思います。母国開催となる最強イラリーSirmajedの起用と名将Crustyコーチの采配にも注目です。
タンク
- Smurf(韓国)
- Hanbin(韓国)
ダメージ
- Proper(韓国)
- Stalk3r(韓国)
サポート
- Fielder(韓国)
- Chiyo(韓国)
TWISTED MINDS
OWCS Dallas Majorから内紛ゴタゴタ続きのサウジアラビアのチームです。今大会でも予選後にタンクとサポートが入れ替わっています。EU最強ヒットスキャンのQuartzや元リーガーのKR助っ人VigilanteとBlissのサポート陣含め、実力面では申し分ないものの連携面では大きな不安を残しています。伝統的にダイブを苦手にしているだけに、D.VAやウィンストンメタが予想される新環境もネガティブな要素です。もはやサウジ代表組にW杯優勝当時の面影はありません。
タンク
- Tvnt(サウジアラビア)
ダメージ
- Quartz(サウジアラビア)
- Lbbd7(サウジアラビア)
- Youbi(サウジアラビア)
サポート
- Vigilante(韓国)
- Bliss(韓国)
WUFENG.OA.LGD
OWL HANGZHOU SPARKのメンバーが集結した実質中国代表メンバーです。昨年のW杯でLip擁する韓国代表を破ったことでもその実力は明らかです。ウィンストン神Guxueにとってモンキーメタは大歓迎ですが、D.VA優勢の場合はオフタンクがいないため不安が残ります。アジアを代表するヒットスキャンのShy、中国の至宝Leaveに注目が集まる中、LengsaやMmonkといったサポート陣も非常に優秀です。コーチは元Dallas Fuelの名将Rush氏が務めます。
タンク
- Guxue(中国)
ダメージ
- Shu(中国)
- Leave(中国)
サポート
- Lengsa(中国)
- Mmonk(中国)
———
グループC
BLEED ESPORTS
パシフィックの雄DAFがアジア招待枠で出場します。日本生まれのClearを中心に、OWCS Asia大会では韓国勢にも一泡吹かせたHyvisionやAceといった選手に期待がかかりますが、今大会ではなんといっても「Patiphan2世」ことYoshinori2Kに注目が集まります。年齡規制のない今大会では昨年10月以来の戦列復帰となります。とはいえ、ブランクの長さと16歳という年齡を考えても過渡の期待は禁物でしょう。
タンク
- Clear(米国)
ダメージ
- Hyvision(タイ)
- Ace(タイ)
- Yoshinori2k(タイ)
サポート
- Lumi(シンガポール)
- Palee(タイ)
ENCE
OWCS大会に続きEWC予選でもSSGの後塵を拝する結果となったENCEですが、スーパースターのKevster、EUを代表するヒットスキャンのKai、W杯で韓国代表を破ったVestolaといったタレントは粒揃いです。大会前に政治的理由で大会を棄権したレジェンドMasaaの代役として元リーガーのRakattakがレンタル加入したものの、この点についてはやや気懸かりです。タンクはD.VAとシグマならVestola、ウィンストンならChaseといった選択肢になると思います。
タンク
- Chase(ウクライナ)
- Vestola(フィンランド)
ダメージ
- Kevster(スウェーデン)
- Kai(英国)
- Wmaimone(英国)
サポート
- Skairipa(ルーマニア)
- Rakattak(米国)
フレックス
- Mirror(米国/ベトナム)
M80
予選前に大黒柱のHawk、Happy、Pelicanが抜けて、期待の逸材Tr33とNA最強オフタンクのColugeが加入したものの、戦力低下は否めないかと思います。KR助っ人にSpectraという計算できるフレックスDPSが加入したことで、地盤沈下も囁かれる北米予選ではTORNTO ULTRA以外には負けていないものの、3位通過が現実的な目標となります。Tr33以外は元リーガーということで経験面での不安はありません。Colugeにとっては待望のD.VAメタになるかもしれません。
タンク
- Coluge(米国)
ダメージ
- Spectra(韓国)
- Tr33(米国)
サポート
- Ultraviolet(米国)
- Lyar(米国)
ZETA DIVSION
OWCS Koreaステージ1では3位という結果でOWCS Major行きは逃したものの、ZETA入りと約半年ぶりに復活した最強ウィンストンFearless加入により、大幅なグレードアップを遂げています。Fearless獲得で懸案のメインタンク問題も解消され、D.VA環境ではBernarがメインのヒーローでプレーすることになります。Alphayi、Flora、レジェンドViol2t、そして「南知多の英雄」Finnと、いずれもライバル韓国チームと互角以上に渡り合えるタレントも揃っています。頭脳派レジェンドRascalのコーチ加入も戦術面で心強い存在です。
タンク
- Fearless(韓国)
- Bernar(韓国)
ダメージ
- Alphayi(韓国)
- Flora(韓国)
サポート
- Finn(韓国/日本)
- Viol2t(韓国)
———
グループD
FNATIC
名門FNATICによる買収に伴いBlissが去り、Ironyが控えに回りました。代わりに補強したIzayakiとLJGもOWL優勝経験のある現役屈指の実力者ですが、この変更がどう転ぶかは未知数です。振れ幅は大きいものの、D0nghakはFearless、Someone、Smurfといった韓国のトップモンキーに匹敵する存在です。D.VA環境では新加入Attackの出番となりますが、DPS陣含めて上振れの激しい前線をベテランのサポート陣がどう操るかが鍵になります。そのサポート陣の元同僚FateとFletaのレジェンドコーチ陣の手腕にも注目です。
タンク:
- D0nghak(韓国)
ダメージ:
- Knife(韓国)
- Viper(韓国)
- Checkmate(韓国)
サポート:
- Leejaegon(韓国)
- Izayaki(韓国)
NTMR
大会直前でTIMELESSのオーナが撤退したことで苦境に立たされましたが、最終的にNTMR名義で出場することが決まりました。元リーガーのSeekerは北米でもトップクラスのヒットスキャンです。チームに恵まれず今回も格下チームでの出場となりますが、注目すべき選手のひとりです。大会前に不祥事で退団したタンクの後任に、NAの将来を担うInfektedがレンタル加入しています。メインサポートは元リーガーのAdmiralが務めます。
タンク
- Infekted(米国)
ダメージ
- Seeker(カナダ)
- Zeruhh(米国)
サポート
- Admiral(エストニア)
- Zss/Zman(米国)
SPACESTATION GAMING
元OWL LONDON SPITFIREのロスターを中心に結成から着実に力をつけています。ラインハルト神のHadiはこれまでの頑ななOTPスタイルを捨て柔軟さが増しています。ここ最近のラッシュ全盛環境でEU最強ルシオFunnyAstroは大きな存在感を放っています。EU予選ではMVP級の働きを見せたSeicoeエコーにも注目です。キャリー担当のSparkr、高性能バティのLandon、フレックス性能で異彩を放つBackboneなど、私生活でも仲の良い選手達の結束力の強さがSSG最大の武器といえます。
タンク
- Hadi(ドイツ)
ダメージ
- Backbone(英国)
- Seicoe(オーストラリア)
- Sparkr(スウェーデン)
サポート
- Funnyastro(英国)
- Landon(米国)
VIRTUS.PRO
Counter Strikeの古豪として知られるロシアの名門チームです(現在は米国拠点)。チームの顔とも言えるShockwaveはリーグでの実績も十分な実力者です。この他、Saunaといったリーグ経験者や昨年のW杯で注目を浴びたGalaaとKhenailのスペイン代表サポートコンビも有能です。とはいえEU予選最下位通過という結果からしても、グループリーグではNTMRと3位の座を争うことになるでしょう。
タンク
- Raajaro(フィンランド)
ダメージ
- Shockwave(デンマーク)
- Clowd(フィンランド)
- Sauna(フィンランド)
サポート
- Galaa(スペイン)
- Khenail(スペイン)
———
Tierリストとメタ予測
前回のOWCS Dallas Major大会に引き続き、まったく当てにならないと評判の当ブログによる出場16チームのパワーランキングです。同じTierでも左側ほど高評価となります。
基本的にOWCS前半戦とEWC予選の成績をそのまま反映したような評価となっていますが、韓国4強はメタの風向き次第でどこが優勝してもおかしなく状況かと思います。最終的にはこの4強に中国のOnce Againがどう割って入るかになるでしょう。
7月10日のミッドシーズンパッチ以降、トップレベルでの大会が開催されていないため、メタについては予測しずらい状況となっていますが、スクリム情報やコミュニティ大会の情報などを含めると、主にDVA、ウィンストン、シグマといったタンク環境が予想されており、一部にはザリアを推す意見も見られました。
また、本日23日からスタートするOWCS Japanステージ2のオープン予選もメタを占う上で参考になると思います。
さらに、EWC開幕直前になって同大会独自のヒーローBANシステムの導入も明らかになっており、この新ルールの存在もメタや各チームの戦術予想を難しくしています(関連記事)。
尚、試合で採用されるパッチについては、Blizzard公式大会ではないことから、おそらくはライブパッチと同じ環境で試合が行われるものと思われます。