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[OW2]「ジュノの弱点は数値には現れない」とする意見とRedditの反応まとめ、ジュノOTPで認定後チャンピオンになったプロも

Overwatch 2

昨日のホットフィックスでダメージ量とグライドのCDに若干のバフを得た新サポートのジュノですが、ジュノの弱点は数値には現れない点にあるとするポストとRedditの反応をまとめました。

The reason Juno feels weak will not show up in her numbers.
byu/SBFms inCompetitiveoverwatch

ジュノが弱いと感じる理由は数値には現れない

今週スクリムで少し使ってみたが、コンプに組み込むのに苦労している。ランクのソロキューではジュノでかなりうまくやっている(ほぼ勝率は60%だが、ジュノがピックできないときも頻繁にあった)が、チーム環境や激しい戦いになるとジュノをうまく運用するのは難しい。

要約:開発者が彼女の数値にフォーカスすることで見逃している点は、ジュノは数値的には非常に強力なヒーローではあるが、彼女のデザインは実用的な意味でメタゲームにフィットさせることが非常に難しということだ。彼女はメインサポートが提供すべきものを提供しておらず、ルシオとの比較では苦しい立場にある。

メインサポートとフレックスサポートというロールの定義はほとんど意味のないものだが1、私の考えでは、現在のメタでメインサポートがピール(剥がし)を提供し(ブリギッテ、ルシオ、ウィーバー)、フレックスサポートは通常ピールされる側(キリコ、アナ、バティスト)という点が主な違いだと思う。

そのため、ジュノをメインサポートとして使用するのは非常に奇妙に感じる。

  • ジュノはルシオやブリギッテのようにフランカーをマークすることができない。なぜならフランカーに対してキルの脅威がないため、フランカーは彼女の存在を気にする必要がない。
  • ブープやキルの脅威がないため、ジュノの直接的なピールは非常に弱い。彼女はスピードリングを使用してフレックスサポートを脱出させることはできるが、それには彼女が持つ唯一のユーティリティ能力をピールのために使わなくてはならない。
  • ジュノはフランカーをマークできず、ブープもないため、高台をコントロールできないというライフウィーバーと同じ問題を抱えている。高台に移動することはできるが、高台を占拠したり居座ることはできない。
  • ジュノの回復力は非常に強力だが、ブリギッテのパックとは異なり、彼女の魚雷とブラスターの両方ともバリアによってブロックされるため、相手にウィンストンやDVAがいる場合、彼女の回復力の信頼性が大幅に落ちる。
  • 最後にメインサポートは通常、チームに防御的なULTを提供するが、彼女のULTは防御的ではない。

全体的にジュノはマーシーと同じ問題を多く抱えている。つまり、彼女はピールできないメインサポートであり、防御に使用できないULTを持っている。しかし、ジュノが抱える問題はさらに深刻であり、マーシーがダメージブーストというユニークなアビリティを有している一方、ジュノはメタでどれだけ頻繁に使えるのかという比較をすれば、ゲームで最高のサポートのひとりでもあるルシオと競合せざるを得ない。

かといって、ジュノをフレックスサポートとして運用するのも違和感がある。スピードリングは素晴らしいスピードブーストであり、とくにランクマッチではルシオよりも優れていると思う。また、彼女の回復出力はブロウル(ラッシュ)構成をサポートするのに十分強力だと思う。しかし、スピードブーストだけでは、他のフレックスサポートが提供できるユーティリティ性能と比較することはできない。

ジュノはマウガと相性が良いが、鈴のようにバースト攻撃やデバフから救うことはできない。彼女は適切なミサイルを使いダイブを助けることはできるが、アナやゼニヤッタが持つアシスト面でのキル確保能力に比べたら取るに足りない。バティストはおそらく最もジュノの比較対象に近いが、範囲回復の稼働時間では遠く及ばず、バティストにはランプ(芋)という唯一無二のアビリティがある。

そして、フレックスサポートとしてジュノを競争力のない存在にしている最大の理由はスピードブーストの利点が、他のポピュラーなどのフレックスサポートとも相性のよいルシオによって提供できるという点にある。ルシオ運用で鈴やランプを手に入れることができるのに、スピードブーストのためにこの両方を手放すようなトレードオフにはメリットがほとんどない。

ジュノはポーク構成的な面でも微妙な立場にある。長距離ヒットスキャンによってカウンターすることができるが、それは簡単にポークすることができ、ミサイルの価値を十分引き出せなくなるからだ。また、逃げスキルがあるにも関わらず、ダイブ系ヒーローによってもカウンターされやすく、自分の身を守るために全てのアビリティを無駄にすることで、味方の剥がしに使えず潜在的に味方を死に至らしめることにもなる。

ブロウル(ラッシュ)構成ではこれらの弱点がほとんど回避されるため、ジュノはラッシュ構成で優れているように思う。エンゲージで大量のバーストヒールとダメージを与えることができ、グライドは一般的なブロウルヒーローを回避するのに十分であり、スピードリングはハルト、マウガ、オリーサにも有効だ。

ジュノには、ルシオのビートがより優れたULTであり、ブープからの崩しに非常に価値があるといった比較面での弱点はいくつかあるものの、ラッシュ構成においては十分運用可能といえる。

しかし、敵がポークやダイブ、あるいは単なるラッシュハイブリッド…現在多くのチームがアッシュ/トレーサー入りのラッシュを運用している…を実行した瞬間、ジュノの弱点は非常に顕著になり、耐え難いものになる。ルシオはただそこに居るだけで、それらの弱点を無視することができる。

——–

みんながハイレベルなランクマッチやチームスクリムで、ジュノにどのような構成を試したのか興味がある。とくに上記であげたようなシナリオで彼女がルシオよりも優れた点があるとすればそれは何だろうか?それともジュノについては別の視点が必要だろうか?もしかしたら、ラッシュ構成でもイラリー/ゼニヤッタのような新たなダブルフレックスサポートのオプションになり得るだろうか?それがどの程度実行可能かどうか、メリットがあるのかもわからないが。

わたしのスクリムはマスター帯が中心なので、ジュノの運用に関して何かを見逃しているのかもしれない。しかし、理論的にも実践的にも、これまで説明した点を考慮すると、組織的なプレー環境でジュノを使うことを正当化するのは非常に難しいと感じている。

以下、この話題に関するコメント欄の反応となります。

自分にとって最大の問題はジュノの武器がフィードバック面で非常に弱く感じることであり、ヒットしたのかはっきり感じにくいという問題があるが、それはともかくグライドには垂直方向での高さが足りず、リングは使いたい瞬間にうまく機能するのか信頼性に欠け、常に先読みする能力が求められる。機動力はあるが、少しでも機動力のあるヒーローなら彼女に簡単に追いつくことができ、一度追いつかれるとそれらに脅威を与えるダメージや回復力もない

↑ジュノの機動力はリアクションよりも先手を打って使うべきだね。誰かが飛びかかってきてからでは遅いんだ。そういった意味でもラッシュ構成には合っていると思う

ジュノはゲームのコンセプトよりもビジュアル面でのコンセプトを中心にデザインされたヒーローのように感じるよ。ホバーやレーザーは宇宙を感じさせるキャラクターではあるけど、性能面ではまったくまとまりがない

昨日のホットフィックスは正しい方向だと思うが、ハイレベルになるほどルシオのビートの価値が高い。ジュノのULTを浴びてる敵を倒すのはビートを浴びた敵を倒すほど難しくはないからね

ジュノのULTはそのカバー内に留まる必要があるから動きが制限される。ラッシュ構成をプッシュできるほどの移動速度もない。一方で乱戦中の場所から逃げてしまうから、むしろ静止してくれたほうがありがたい。ビームの移動速度や出現場所を制御できればチョーク突破なんかに使えて便利なんだけどね

ML7のチャットにGalaa(OWWCスペイン代表のサポート)が来てジュノはOPと半分冗談を言っていた。Galaaはランクでジュノでかなりうまくやってたらしい。ランクと競技では違うだろうし、今度チャンスがあったら彼にジュノの感想を聞いてみたいね

↑GalaaはランクリセットがあったのにジュノOTPの認定後に10-0でチャンピオンになってたよ

ジュノはまるでライフウィーバーの二の舞じゃないか、数値を上げて良くなったようにみせているだけだよ

ポストの内容に同意だね。ジュノはサポートの中でもとくにダイブに弱いと思う。スループットは高いけど負荷がかかると途端に処理能力が落ちるCPUのようだ。マーシーやLWも似たようなものだけど、彼らにはオートエイムがあるからダイブを受けながら回復維持しやすいというメリットがある。プレッシャーの少ないミッドレンジでは優秀だからその点ではマップや組み合わせ次第でニッチな需要はあると思う

もう少しミサイルの挙動がキビキビしていればいいんだけどね。撃つタイミンに失敗した場合のCDペナルティも大きすぎるし、起動中に武器のDPSを無駄にしてるような気がしてならない

ジュノを使ってスクリムをはじめたコーチも皆同じことを感じるだろうね。これは本当に良いポストだと思う

脚注:

  1. 元OWプロコーチのSpilo氏は、両者の定義として、元々選手の役割としてメインサポートとフレックスサポートという使い分けがなされており、時間の経過と共にそれらがキャラクターにも転用されるようになったとしています。

    OW1初期はルシオがほぼ必須だったので、ルシオをピックするプレイヤーがメイン、構成に合わせてそれ以外のサポートをピックするプレイヤーをフレックスと呼んでいたこともあります。

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