本日、オーバーウォッチ公式ブログ「ディレクターの視点」が更新され、ディレクターのアーロン・ケラー氏から、シーズン13に向けた調整方針について説明がありました。
Director’s Take – Tricks, Tweaks, and Treats for Season 13
シーズン13ではソンブラ、ソジョーン、ラマットラ、マウガ、ジュノ、ブリギッテ、バティストらに調整が予定されています。
既に日本語公式ページが公開されているので、以下、その引用と簡単なまとめになります。
ラマットラのパンチはシールドを貫通しなくなり、代わりにシールドに2.5倍のダメージを与える
マウガのチェーンガンは発火によるダメージが4秒持続
ジュノの距離減衰が弱体化されよりターゲットに近づく必要があり、回復量も若干ナーフ
ブリギッテとバティストにも調整予定
ソジョーンはエネルギーの最低25保証がなくなるが、エネルギーの減衰が遅くなる
さらにディスラプターショットは1秒あたり80ダメージに増加、ダメージを与えるとレールガンのエネルギーを少量生成
ソンブラはステルスがパッシブからロケーター使用のたびに5秒間のアクティブになる
ステルスは被弾やハックすると一時的に姿を現し、ロケーターはクールダウンも長くなる
ソンブラのオポテュニストのパッシブが復活、致命傷を受けた敵をウォールハック可能、武器ダメージが増加
ハックによるアビリティ停止時間が1秒に短縮
ブリギッテとバティストにもいくつかの調整(調整内容は不明)
ランクマッチのマッチメイキングはワイドプールでタンクロールの実力がより緊密になるよう優先
高ランクではグループが優位になるため、マッチを組む際にグループによる利点が考慮される
MMR減少に関連する変動補正を調整、新規アカウントが不当にトップ500入りすることが難しくなる
トップ500入りするためにはランクで750勝する必要がある
ディレクターの視点:シーズン13──お菓子とイタズラと調整と
皆さん、こんにちは!秋がとうとうやって来ましたね。辺りの空気がひんやりとしてきたり、何かにつけてパンプキン・スパイスがかかった飲み物や料理が出てきたりと、皆さんもハロウィンの季節ならではの風情を感じているのではないでしょうか(個人的にパンプキン・スパイスには、ちょっと辟易しますが…)。本題に入る前に、ここでお知らせを。この度、シーズン13の最新情報をまとめた開発者アップデートの動画を公開しました。動画では、新ミシック・スキンのウィドウメイカー用「スペルバインダー」や、4つのマップのリワーク、新スコアボード、そして新モード「ジャンケンシュタインの実験場」(ここで恐ろしいカミナリ!)の詳細をご紹介しています。まだご覧になっていない方は、こちらもぜひチェックしてみてくださいね。
さて、本題に入りましょう。今回の記事では、シーズン13で予定しているバランス調整の内容について詳しく語っていきます。まずは、タンクヒーローの調整内容から。次の調整では、ラマットラがネメシス・フォームで放つ「パメル」のバリア貫通能力を削除し、同アビリティのバリアに対するダメージが2.5倍に引き上げます。この変更には、「パメル」の威力を大幅に弱めることなく、相手に守りへと入れるチャンスを与え、ラマットラとバリア持ちの敵ヒーロー(例:ラインハルト)双方の戦略にも幅を持たせる狙いがあります。ラマットラを使用するプレイヤーは、相手のバリアを壊してチームメイトに攻撃のチャンスを与えることもできれば、別の敵に狙いを集中させることもできますし、対するバリア持ちの相手も「バリアを展開し続ける」、「バリアを温存して、パンチを身体で受け止める」という2つの選択肢を活用できるので、ネメシス・フォームがらみの戦闘にさらなる面白さがプラスされることでしょう。
マウガは、”ガニー”(焼夷チェーンガン)が強化され、炎上の持続時間が4秒に延びます。今後は”チャチャ”こと「ヴォラタイル・チェーンガン」の併用でバースト・ダメージを引き出しやすくなるため、パフォーマンスを他のタンクと釣り合いが取れるレベルに抑えつつ、タンク以外のターゲットにより集中できる環境が整うかと予想しています。
続いてはサポートヒーローの調整内容について。次のパッチでは、特にジュノにある程度大きな変更を加えます。ジュノのパフォーマンスと人気はおかげさまで高く、シーズン13でもこの傾向は続きそうです。ですが、ジュノといえばその高い機動性。この長所を生かしたゲームプレイをさらに広めるべく、減衰の距離、つまり回復と攻撃が届く距離を縮めることにしました。これにより、味方を回復したり敵を攻撃するためには、より対象に近づく必要が出てきます。ジュノの回復能力も、メディブラスターの回復量をわずかに減らすことで、少し見直す予定です。さらに新シーズンではジュノだけでなく、ブリギッテとバティストにも調整を加えます。
さて、続いてはダメージヒーローの調整内容です。今回はダメージヒーローの中でも、特にソジョーンへ、スキルがより重要になる大幅な調整を加えます。具体的に説明すると、まず「レールガン」に設定されていたチャージ量の下限(下限値25)を撤廃し、代わりにチャージの減少速度を大幅に遅くすることにしました。「ディスラプター・ショット」には上方修正を加えます。1秒あたりのダメージ量が80に増えるので、同アビリティの脅威度がある程度高まるでしょう。また、今後は「ディスラプター・ショット」で与えたダメージ量に応じて「レールガン」のエネルギーが少量溜まるようになるので、上手く展開させた際にさらなる相乗効果を期待できます。このようにレールガン以外のアビリティを強化することで、バースト・ショットまたはチャージ・ショットに軸足が移ることなく、ソジョーンのゲームプレイを改善できると考えています。
ソジョーンと同じく大規模な調整が入るのがソンブラです。ソンブラへの調整自体は、前回の「ディレクターの視点」でアレックが予告していましたが、ここでその詳細をまとめたいと思います。まず、ソンブラが自由に位置取りできる環境に制限を加えつつ、相手からキルを取りやすい攻撃ループを導入するべく、これまでパッシブ扱いだった「ステルス」を「トランズロケーター」に付随するアビリティへと変更することにしました。今後は「トランズロケーター」を投げて移動するごとに、5秒間「ステルス」が発動します。また、以前はダメージを受けるか「ハック」を使うと、「ステルス」が完全にキャンセルされる仕様でしたが、これが一時的な消失(一時的に姿を現す)仕様へと改められます。ただし、「トランズロケーター」のクールダウンは長くなるので、以前よりも攻撃または脱出に慎重さが求められることでしょう。
ほかにも、瀕死の敵を壁越しに視認できる効果と、ハッキングした相手に対する武器のダメージ量を増やす効果のあるソンブラのかつてのパッシブ「オポチュニスト」が「ステルス」の仕様変更にあわせて復活します。相手側のストレスの温床となっていた「ハック」にもメスが入り、敵のアビリティを阻害できる時間が1秒に減るなど、ソンブラのゲームプレイが新シーズンで大きく変わるので、私たちもこの大調整の結果どのような影響や戦略が生まれるか、こまめにモニタリングしていく予定です。
続いて、ライバル・プレイに関する話題へまいりましょう。シーズン13では、ライバル・プレイのマッチメイキングにいくつか変更を加える予定です。私たちは今でも、ライバル・プレイにおけるフレンドとの共闘を促進したいと考えています。タンクプレイヤー同士の実力差が他のロールのプレイヤー同士の実力差以上にマッチへ大きな影響を及ぼすことも考慮して、今後ワイド・グループ間のマッチメイキングでは、待機時間の短縮と、タンクプレイヤー間の実力の均衡をさらに重視していきます。
グループでの共闘はライバル・プレイをより一層楽しくする要素ですが、その一方で高ランク帯でグループを組む利点が予想以上に大きくなっています。この状況を反映して、グループを組んだメンバーが持つアドバンテージを高ランク帯のマッチメイキングに反映することにしました。これとは別に、MMR(マッチメイキング・レート)の低下に関連する補正を複数、下方修正する予定です。以上の施策で、古参のプレイヤーに対するペナルティをこれ以上強めることなく、新規プレイヤーが不条理にトップ500へと昇り詰める事態を軽減できると予想しています。
新規プレイヤーのトップ500入りといえば、シーズン13より、トップ500にランクインする条件に「歴戦コンペティター」の達成が追加されます。「歴戦コンペティター」はライバル・プレイで750勝すると達成できるライフタイム・チャレンジです。この変更にあわせて、各ロールに設けられたランクインの要件も緩和されます。今後はシーズンごとに消化する必要のあるマッチ数が25に減るので、ベテランをはじめとする古参プレイヤーの、ランク争いにまつわるプレッシャーも軽くなるはずです。マッチメイキングに関連した変更はほかにもありますが、その他の詳細はシーズン13のパッチノートで公開しますね。
バランス調整とライバル・プレイ関連の変更の全容を公開する日が待ち遠しいです。これからも、「オーバーウォッチ 2」に関する感想やフィードバックをどしどしお寄せください。それでは、ともに素晴らしいゲームを作っていきましょう!