[OW2]「オーバーウォッチは新たな領域へと足を踏み入れた」―ゲームの現状を高く評価する海外メディアの記事が話題に

Overwatch 2

海外最大手のゲームメディア「IGN」による、オーバーウォッチの現状を高く評価する記事がRedditで話題となっています。

IGN: After Years of Struggle, Blizzard Has Found Itself in Uncharted Territory: Overwatch Players Are Having Fun Again
byu/novelgpa inOverwatch

当ブログでもいち早くこの記事の内容をシェアしたいと思い、日本語訳を掲載しましたが、おそらくIGN日本語版でもこの記事の翻訳が公開されると思うので、その際は、当ブログの記事は削除して、IGN翻訳ページのリンクのみをここに残しておきます。

After Years of Struggle, Blizzard Has Found Itself in Uncharted Territory: Overwatch Players Are Having Fun Again - IGN
After years of struggle, Blizzard Entertainment has found itself in uncharted territory: Overwatch players are having fun again.

長年の苦難を経て、Blizzardは未知の領域に足を踏み入れた。オーバーウォッチのプレイヤーは再び楽しんでいる

長年の苦難の末に、Blizzard Entertainmentは未知の領域に足を踏み入れました。Overwatchプレイヤーたちが、再び楽しんでいるのです。

Overwatch開発チームは失敗というものをよく知っています。2016年の大規模なローンチは、賛否両論を呼ぶバランス調整、Overwatch 2の悲惨なリリース、大量の否定的なレビュー、PvEコンテンツのキャンセルといった数々の問題によって次第に輝きを失っていきました。論争が次々と起きるたびに、ファンはBlizzardが立ち直る日は来るのか、それともOverwatchの栄光の日々は2018年で終わってしまったたのかと疑問を抱き始めました。しかし、数々の根本的な変化を経て、ファンは今やOverwatch 2がここ数年で最も充実したコンテンツラインナップを備えているだけでなく、おそらくこれまでで最高の状態にあると評価しています。

Overwatchの全エージェントへ

2025年2月12日、ゲームディレクターのアーロン・ケラーはOverwatchチームを集め、「Overwatch 2 Spotlight」プレゼンテーションを初公開しました。これは「未来に何が待ち受けているのか」今後の展望示す内容になるとされていました。苦渋の決断の数々が過去のものとなった今、ファンは不安と慎重な楽観主義の間で揺れ動いており、Blizzardにとってこれは運命の分かれ道だと感じていました。そしてその後に明らかになったものといえば、34分間にわたる詳細なコンテンツリリースのスケジュールと、プレイヤーが長年切望していた数々の変更、そして何よりも「透明性」でした。

かつての大袈裟で非現実的な約束とは異なり、2025年のOverwatch 2のロードマップは実現可能に感じられました。ダメージおよびサポートヒーローである「フレイヤ」と「アクア」が初めて登場し、さらにマッチに新たな風を吹き込む革新的な三人称視点のランクモード「スタジアム」も発表されました。2016年の初代Overwatch終了と共に廃止された、物議を醸した課金方式「ルートボックス」は、リアルマネーと結びつかない形で、より達成感を高める形で復活しました。「パーク」システムにより、43人のキャラクター全員に4種類のユニークでゲームの流れを左右する能力が導入され、Blizzardはさらに「6v6」復活に向けた計画についてもその詳細を明らかにしました。これは具体的で中身のある追加コンテンツが詰まった重厚なリストであり、Overwatch 2のローンチ以降、プレイヤーが目にしてきたものよりも多くのコンテンツが数ヶ月以内に投入される見通しとなりました。

そして4月を迎えた現在、ルートボックス、フレイヤ、スタジアム、クラシックモードなどが実装され、BlizzardはOverwatchの新たな章を開くという使命を着実に果たしています。単調なシーズンコンテンツ配信が続いていた中で、これは必要とされていた変化であり、このヒーローシューターが再び肯定的な評価を受けることなどないと不安を抱いていた人々の期待をはるかに上回る結果となりました。Blizzardがなぜこれほどまでに戦略を劇的に変化させたのかについては様々な意見がありますが、今のOverwatch 2がこのゲームの成功を願うチームによって支えられていることは間違いありません。今の彼らはこれのまでのBlizzardとは違うのです。

「これはBlizzardがどん底から這い上がった瞬間だ」とRedditユーザーのRight_Entertainer324はOverwatch 2 Spotlightについてコメントしています。「Overwatch 2の未来がこれほど楽しみなのは…正直、初めてだよ」

平穏を心に

紆余曲折を経て、ファンが最初に恋に落ちたOverwatchのあの頃から約7年が経ちました。シーズン15と現行のシーズン16で数々の約束が果たされたにもかかわらず、一般的なファンはいつまた状況が崩れるか分からないという不安を抱き続けています。2月からそのような空気が漂っていましたが、Blizzardは前進を続けています。

「正直に言うと、(Overwatch 2の)開発の歴史は…波乱に満ちていた」とRedditで好評価を得たポストを投稿したImperialViking_はこう話します。「PvEがキャンセルされたとき、誰もが終わったと思っていました。でも、シーズン15に至ってOverwatchは転機を迎え、未来はとても明るいものになりました」

彼はさらにこう続けます。「開発者たちが最近、本当に良い仕事をしているのは言うまでもありません。彼らを『怠惰』と呼ぶのは明らかに間違いです。もちろん(Overwatchには)まだ問題はあります、それはこれからも続くと思います。しかし、アーロンとチームの決断がゲームを健全な成長と競争へと導いたことは称賛に値します」

Reddit、Discord、X(旧Twitter)などOverwatchを語り合うあらゆるプラットフォームで雰囲気は一変しました。スタジアムを称賛するポストがファンのタイムラインに頻繁に現れ、シーズン16で導入された「ヒーローBAN」に喜ぶプレイヤーのコメントも同様です。この長年待ち望まれていた機能は先週ようやく正式に実装され、厄介なヒーロー、例えばソンブラなどとプレイしたくない人にとっては、永久に対戦を避けることが可能になりました。

もちろん、Blizzardがこれまでに失った信頼を取り戻す旅は始まったばかりです。Overwatchファンは過去の傷を忘れることはないでしょう、しかし、変化の兆しは明らかです。

昨夏に “Let’s Talk About the State of Overwatch 2”という動画を公開したコンテンツクリエイターのNiandraも慎重ではありますが、「今の状況にはかなり満足している」と語っています。彼女は、いくつかの重要な追加要素がファンを惹きつけつつあると考えています。

「“飽くなきゲーム”として日常に溶け込もうとするゲームには、批判的なプレイヤーベースがつきものだと思います」と彼女は説明します。「でも、(Overwatch)コミュニティは確実に以前より幸せになってきていると思います!」

「パークからスタジアム、フレイヤへの勢いが、多くのポジティブな印象を生んでいると感じます。特に『Marvel Rivals』のリリースとその後の1か月でOverwatchの勢いが低下していた中、Blizzardがすぐに大規模な対応をせずにいたのは、結果的には正解だったと思います。Marvel Rivalsが今や彼ら自身の問題を抱えている一方で、Overwatchは大きな変化を発表しました。最近、昔のOverwatchプレイヤーが好奇心から再びゲームを試しているとしても、全く驚きません。」

スタジアムは今やOverwatch 2の中核をなす要素として定着しましたが、その重要度は新しいゲームプレイの体験にとどまりません。このモードは、9年目を迎えるこのヒーローシューターに、建設的な議論を促す空気を持ち込みました。コミュニティがその価値を完全に理解するには時間がかかるかもしれませんが、今はとにかくその過程を楽しんでいるようです。

一つ明確な批判点があるとすれば、「スタジアム」にはクイックプレイが存在せず、結果としてクロスプレイのサポートもないということです。そのため、異なるプラットフォーム間のフレンド同士で多彩なキャラクタービルドやシナジーを試すことができません。ただ、モードの初期段階である以上、今後のシーズンで機能が拡充されるだろうと多くのユーザーは考えていました。そして、Blizzardの情報公開の遅さを考えると、こうした懸念が出た数日後にすぐに対応が発表されたのは衝撃的でした。

「こんな光景を見るのは最高の気分だ」と、Blizzardがクロスプレイなどの要望に応える約束を発表した後、Redditのあるユーザーはコメントしました。「与えられたフィードバックに対する、文字通り『即時』のアップデート。約束はせずとも、その意見がどう受け取られ、どう対処するかを透明にしている。この1年ほど続いているこの姿勢とコミュニケーションは本当に素晴らしい」

これはOverwatchの復活を意味するのか?

Overwatchは、ここしばらくゲーム業界の「厄介者」でした。かつてマルチプレイヤーゲームの覇権を握ったタイトルは転落し、長年にわたって失敗を重ねてきました。しかし、今の盛り返しや期待感は、すべての問題が解決されたという証明ではなくとも、「這い上がることは可能だ」という兆しです。

勢いを見せる中、多くの人々が口を揃えて言う「最後の切り札」は、伝統的なストーリーシネマティクスの復活です。これらのナラティブな動画はリリース当時に何百万回も再生されましたが、Blizzardがゲーム本体に注力するようになってからはほぼ放棄されてしまいました。それでも、キャラクターとプレイヤーの絆を築いた重要な要素であったこれらのビデオは、今なお最も強く望まれている追加要素の一つです。

「Overwatchはここ数年、ゲームそのものにフォーカスしてきたように感じます。それは素晴らしいことですが、同時にゲーム外への広がりが限定的になっているとも言えます」とNiandraは付け加えました。「Overwatchは今やとてもよくできたPvPゲームでありながら、巨大なマルチメディアフランチャイズとしての可能性は活かされていません。それは、長年称賛されてきた世界観やストーリーテリングを思えば残念です」

Blizzardの2月のイベント以降、Overwatchは「Steam史上最も否定的に評価されたゲーム」という状態から「賛否両論」まで回復しました。スタジアムや待望の6v6の復活といった要素への継続的な投資が進む中、Blizzardが長期的に安定して改善を続けられるかどうかが、過去に失った地位を取り戻す鍵となるでしょう。この数ヶ月間のゲームの状況から判断すれば、それは十分に可能でしょう。

「今、Overwatchは新たな黄金時代に突入したと思う」と、ヒーローシューター系コンテンツクリエイターであり長年のOverwatchプレイヤーでもあるFlatsは最近の配信で語りました。「Overwatchは今、おそらく過去最高の状態にある。Overwatch 2のローンチ時よりも、PvEミッションが出た時よりも良い。いや、もしかするとOverwatch 1のローンチ時を除けば最高かもしれない…あの2016年の興奮だけは別格だから」

先週、Overwatch 2のシーズン16が開幕し、Blizzardは壮大な計画の次の段階をスタートさせました。新ヒーローフレイヤがダメージロールとして登場し、今週はガンダムとのコラボイベントも始まります。今後のシーズンではD.Vaのミシックスキン、リーパーのミシック武器スキン、スタジアム用キャラの追加などが予定されています。それらが、Overwatchがかつての栄光を取り戻すのに十分かどうかは、時が経てばいずれ分かるはずです。

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