Team Falconsの高度なBAN戦略
昨日行われたCrazy Raccoon戦でTeam Falconsが見せたBAN戦術を称賛するOWCS解説者のAVRL氏
第4マップのキングスロウでイニシャルBANの権利があったFLCは、あえてこれをCRに譲ることで高度な戦略プランを成功させています(試合はFLCが3-2で勝利)
Masterclass ban strategy from @FalconsEsport. The first time I’ve actually agreed with a ban deferral. FLC give away their first ban advantage to CR to bait them into banning away their own Rammatra, knowing that it’s Someone’s primary hero choice and that he would be weaker into… pic.twitter.com/AY6QcTmLs8
— Kev Walker (@imAVRL) October 25, 2025
Team Falconsによる見事なBAN戦略。「イニシャルBANを譲る」というコンセプトに実際に納得したのはこれが初めてです。FLCは、先行BANというアドバンテージをあえてCRに譲り、CR自身にラマットラをBANさせるよう誘導しました(※FLCはベンチャーBAN)。なぜならラマットラはSomeoneのメインヒーローであり、MAXとのザリアミラーでは不利になることがわかっていたからです。
そしてこの罠が発動したのは、マップ後半のFLCの攻撃ターンでした。ラマットラがBANされている状況で、FLCは突然ラインハルトを投入しました。これによりMAXは自分のヒーロープールに効果的なカウンターを持たず、ザリアかシグマしか選べない状態に追い込まれます。FLCはMAXのヒーロープールの弱点を巧みに突き、ラインハルトを中心としたカウンター構成でCRに勝利するという天才的な戦略を成功させました。
実際にはMAXシグマが高台を利用して相手の弱点をつくなど見事な立ち回りを見せ、最後はタンクの相性というよりは、ProperゲンジのスクランブルでFLCが奇跡的な勝利をあげました
ただ、解説のGappoさんも指摘していたように、懐に飛び込まれると大きな不利を背負うシグマ相手にラインハルトという選択自体はうまく機能していたように思います
FLCは既に第2マップのスラバーサでラマットラBANを使い果たしていたものの、あえて譲らなくてもCRがラマットラをフォローアップBANしてもおかしくない状況ではあったので、この点については選手やコーチの意見も聞いてみないことにはなんとも言えませんが、最近では相手の出方を伺うためにイニシャルBANを譲るケースも珍しくありません
Gen.Gの悲劇
本日行われたOWCS EMEAローワー準決勝の対Team Peps戦でGen.Gが見舞われた悲劇が話題に
sadly i just couldnt play the game, i was on good ping but just randomly when match started all my ping and ind went up, im sorry but couldnt fix pic.twitter.com/3EzJ0JWioD
— xzo (@xzodyal_OW) October 25, 2025
ローワーブラケットで優勝候補の一角Virtus.proを撃破し、初の世界大会出場に向けて勢いに乗るGen.Gでしたが、肝心のエースXzodyalが開幕から回線落ちするなど、350pingを超える不安定な回線状況でのプレーを強いられる事態に
GGS @TeamPepsMAX 0-3. Sucks to lose first two maps to 400 ping 3rd map was legit tho and lost. ty to our mix this week for all the help and peps for being willing to swap skai in last second before internet came back
— Backbone (@Backbone_ow) October 25, 2025
第3マップ以降は遅延も落ち着いたようですが、一時は400pingを超える深刻なラグに見舞われ、結果的にこの不利を覆すことができず、スコア0-3で無念の敗退となりました
実力的には僅差かPeppsのほうが若干上だったように思うけど(グループステージではPepsが3-0で勝利)、プレイとは関係ないところで実力を発揮できないのは選手にとっては気の毒でしたね。同じスペインから繋いでいるはずのKhenailは無事だったようで多分Xzo側の回線問題ではないかと思います
Since both Team Falcons and Team Peps qualified to OWCS Stockholm, we need a Paris Eternal Reunion…
Hanbin, Fielder, Sp9rk1e are on Falcons, and SoOn, FDGod on Peps. Only needing Benbest to show up🙏🙏🙏 pic.twitter.com/YuyFzWWxWO
— L. Wizard 🕯️ (@L1meW1z4rd) October 25, 2025
一方初のOWCS世界大会出場となったTeam Pepsですが(昨年のEWCを含めると2度目)、OWL Paris Eternalの元メンバーだった大ベテランのSoonとFdgodが所属しており、この当時のParisには現FLCのHanbin、Fielder、Sp9rk1eコーチも所属、そして、ヘッドコーチは現T1のRushコーチが務めていました
フランスでは、このTeam PepsがParis Eternalの精神を受け継ぐチームとして非常に人気があります(オーナーも元Parisのヘッドコーチ)
史上最悪のAJAX
本日の世界大会行きを懸けたNAローワーのSSG対Sakura Esports戦で史上最悪のAJAXが誕生
オーバータイムでポイントを明け渡したくなかったのか、ペイロードに単騎で飛び込んだSkuraのNatsukiルシオがまさかのソロAJAX
I’m sorry, but this is the worst AJAX I’ve ever seen.
Natsuki must’ve made a mental error where the map ended. I can’t believe it. pic.twitter.com/2xwD09MjeY
— Reinforce (@Reinforce) October 25, 2025
これにはOWCS解説者のReinforce氏も、「これまで見た中で最悪のAJAX。Natsukiはマップの最後でなにか判断ミスを犯したに違いない。信じられない」とコメント
ビートを次の当たり合いまで温存すれば十分勝機はあったように思いますが、残り距離も僅かだったことから、Natsukiとしてはポイントを通過させたら負けるという焦りがあったのかもしれません
— OWTVgg (@OWTVgg) October 25, 2025
このAirJAXからマップを落としたSakura Esportsは続く第4マップもSSGに奪われ、初の世界大会出場を逃しています
一方のSSGはTeam LiquidとGeekay Esportsに遅れをとったものの、3位で2大会ぶりの世界大会出場を決めています
