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redditにポストされた、マーシーOTPの女性プレイヤーによる開幕週の各チームマーシー評価です。本人はegirlブーストでマスターまで上がったと謙遜していますが、普段あまり見ることのないマーシーのレビューだけに中々興味深い内容となっています(選手の並びは概ね評価順)。
🇨🇳Nisha(成都ハンターズ)
OWLや他の大会含め私がこれまで見た中で最も動きのよいマーシー。カメラのフリック捌きは素早くビームの稼働時間を最大限に活かす美しい動き。gapbtON(”GA Prefers Beam Target ON”の略。OWLではこれがベターかつポピュラーな設定と言われているが、実際はOFFに設定しているプレイヤーが多い)を使っている他の2名のマーシーよりもメカニカル面で引き離している。
周囲を見渡す動きでさえとてもスムーズ。gapbtON以外の設定では不可能なGAも卓越している。スーパージャンプを多用し急勾配の至近距離でもしっかりと使える。蘇生の判断もよく、危険だが生き残れる蘇生を心得ている。
興味深いことにここで挙げた他のマーシーほどDPSにハードポケットはしない。これはランクマッチのマーシーを彷彿とさせる。彼がナンバー1のマーシーかは断言できないが、おそらくAPM(Actions per Minute=キー捌き、RTSでよく使われる指標)は最高クラス。ダントツで私のお気に入りのマーシー。
一方でジブラルタルでは上海のダイブ構成相手に頻繁にデスしていた。ピストルの使い方も他のマーシーがアグレッシブに使うのに比べて受け身で使っている。
How top teams, and the LA Gladiators, differed from the league average in support picks from r/Competitiveoverwatch
各チームごとのサポートヒーロー使用率の違い(開幕週のリーグ平均比)。これを見てもハンターズがNishaのマーシーを重用していることがわかる。
🇺🇸Moth(ロサンゼルス・グラディエーターズ)
安全なポジショニングと素晴らしGAキャンセル。ほとんどの時間で特別派手なプレーはしないがピストルを抜くことを躊躇しない。ダラス戦では味方のファラが彼がすぐに戦列に復帰できるようピークする(GAが使えるように)ことがなかったので気の毒に感じた。
ポジショニングはたしかに平均以上だが、個人的には世界最高のマーシーではない。私が観戦したラウンドが負けたマップでよく見えなかっただけかもしれない。
🇫🇷Fdgod(サンフランシスコ・ショック)
堅実なマーシー。ファラの体力が満タンでなくてもダメージブーストを長目にする習慣がある。悪いことではないが、他のマーシーは満タンになるまで回復を優先する。見た時間が短いので十分な情報がない。
🇰🇷Anamo(NYXL)
マップ別にファラとアッシュにハードポケットしていた。マーシーは彼の最も得意なヒーローではないが、最低クラスではない。比較的APMが低い。タンク回復時はヒールボットに徹する時間が少し長すぎる。
追記:キングスロウを再見したが、若干評価が厳しかった。回復/ダメージの切り替えはプレッシャー下でも的確。しゃがみを多用する。OWL基準では平凡だが、彼よりも良い選手悪い選手は多くいる。
🇰🇷ASJ(トロント・デフィアント)
ビームの切り替えがスローで動きがぎこちないことがあり、いくつかのポジショニングミスもあり。ハードポケットはしない。味方のDPS2人を倒した敵マクリーのULTに素早く反応しULTを持っていた味方アッシュを蘇生して、集団戦の勝敗を分けるようなプレーもしていた。
追記:下記のLJG同様に、ビームしていない味方に飛ぶことを嫌うプレーからgapbtONを練習していたことが伺える。
🇰🇷LJG(上海ドラゴンズ)
gapbtONを練習してきたのは明らかだが、今は何らかの理由で使っていない。ウィドウメイカーのヘッドショットを素早いターンで避けたように察知能力は高く、目立ちはしないが全体的には堅実なマーシー。ピストルはややアグレッシブすぎるが平均以上のマーシー。
🇰🇷Mandu(広州チャージ)
明らかにマーシーのスペシャリストではない。gapbtONの複雑さにも慣れていない。回復/ダメージの切り替えが遅い。他のマーシーはプレッシャーのかからない状況ではほぼ完璧なタイミングで切り替えを行うが、それに比べてに常に0.2秒遅い。ターゲットを切り替えたときのビームは例えフルヘルスでも常に回復になっている悪い癖がある。これはゴールド帯のマーシーではよくあるが、OWLでこのようなマーシーは彼だけ。また、ビームの設定をトグルOFF、gapbtONにしているのは彼一人(他はON/ONかON/OFF)。
※ビームの各選手設定についてはこのポストが参考になります。各マーシーのビーム設定表1。設定はプレーを見ればすぐに分かるそうです。
🇰🇷Slime(フロリダ・メイヘム)
Mothと対戦したラウンドを見たが、彼に比べてポジショニングがひどい。スティッキーボムの中に飛び込むような不可解なプレーを繰り返していた。エコーではなくアッシュを常に優先的にポケットしていたのも奇妙だったが、これはチーム戦術だったのではないかと思う。Liquipediaを見る限りマーシーは彼のシグネチャーに含まれていないかったので安心した。
🇰🇷Tobi(フィラデルフィア・フュージョン)
動きが悪く、どこにいるべきか分からなくなるときがある。多くの時間でアナにビームを使っていたことを考えると、マーシーではなくブリギッテでプレーしたほうがよかったのではないかと思う。TobiがgapbtONを使っていればエコーのデスを90%避けられる場面が少なくとも1度はあった。
ミスではないが、戦闘中でない時間に体力満タンの味方に回復ビームをする面白い癖がある。ここで上げたマーシーの中では最もポケットサポートらしくないマーシーでエイムは良い。
🇨🇳Highbee(ロサンゼルス・ヴァリアント)
APMは低いが、見た時間が十分ではなく評価が難しい。ウィドウ/トレーサー/ザリア/ゼニヤッタという構成にブリギッテではなくマーシーをピックしたことに困惑している。
追記:🇫🇮Masaa(アトランタ・レイン)
状況に応じてアッシュ/エコーをしっかりとポケットしていた。タンクへのヒールも厭わずヒールボットでもない。ビームトグルがOFFなせいか、戦闘中にビーム切り替えをスパムする癖がある。ポジショニングは悪くないが、不必要なダメージも受けていた。
まだマーシーでは半ラウンド未満しかプレーしておらず、もっと見てみたい。悪くないマーシーの一人だと思う。
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gapbtON設定でプレーする3人のマーシーの中で、NishaとMothはトップティアーだがManduは明らかにそうでなない。
ダラス、アトランタ、ヴァンクーバー、ヒューストンではマーシーが出ていなかった。ロンドン、パリ、ワシントン、NYXL、スパーク、ボストンの試合はこれを書いている時点でまだ行われていない。