Activision Blizzardは7月から在米QA部門の契約派遣社員約1,100名を正社員として採用することを発表しました。また、これらの職種のほとんどの最低給与を時給20ドルに引き上げ、福利厚生なども受けられるとしています。
⚡️ Activision Blizzard said it will convert about 1,100 U.S.-based temporary or contract quality assurance workers to full-time staffers https://t.co/gu9ky8XndN
— Bloomberg (@business) April 7, 2022
今回の発表については、ABK社内の労働者からは歓迎される一方で、同社の関連スタジオには手放しでは喜べない状況にある従業員もいるようです。
昨年、Activision傘下のRaven SoftwareにおけるQAスタッフの不当解雇をきっかけに、同スタジオQA部門では労働組合が発足していましたが、ABK側はこれを承認しておらず、同社の広報は今回の賃上げなどの待遇改善については、米労働関係法との兼ね合いから同スタジオのQA社員には適用されないと述べています1。
組合支持団体のCWAはこのABKの決定を、労働者たちのこれまでの運動の成果であると評価する一方で、同スタジオのQAスタッフを今回の待遇改善から排除したことは、労働者の分断をはかった、組合結成を阻止するものであると批難しています。
ABK側の主張によると、今回の待遇改善は昨年500人の契約社員を正規採用したプロセスを踏襲したものであり、Raven Software内での問題とは無関係とのこと2。この500人の正規採用時にRaven SoftwareのQAスタッフ20名らが不当に解雇され、その後の大規模ストライキや組合結成へと繋がっていました。