オーバーウォッチ:ジェフ退社の理由はPvE開発の遅れだった?―OW1と2の開発舞台裏に迫る自称インサイダー情報

Overwatch

オーバーウォッチ及びオーバーウォッチ2の開発舞台裏とも言える興味深いインサイダー情報がコンペサブにポストされました。

今回情報を公開しているこの韓国語のチャンネルは、過去の実績から非常に高い信頼を得ているそうで、以下で紹介する内部情報も当時の開発事情に精通した人物が情報源であることを窺わせています。

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過去

当初オーバーウォッチには新キャラクターや追加コンテンツなどの頻繁なアップデートは開発の方向性には含まれておらず、それを効果的に実現するだけの開発体制もなかった。これは元々、OWの前身がMMOとして開発され頓挫したProject Titanであり、キャラクタープールが限定されたTF2をモデルとしていたことも関係している。

開発はOWが大きな成功を収めたことで、近年のライブサービス型タイトルに必要とされる継続的な価値あるアップデートの必要性にはじめて気付いた。元々はリリース後の細かい調整のみを念頭に置いた非ライブサービスとしてリリースされた。

チーム4の開発方針は頻繁なアップデートやユーザーとの密なコミュニケーションよりも、開発サイドが熟慮した上での最低限のバランス調整で完璧な状態を目指すというものだった。これはStarcarftシリーズのアプローチとよく似ている。しかし、LoLやその他のオンラインPvPタイトルが頻繁なバランス調整という新たなパラダイムシフトをもたらしたことで、この方針に変化が生じた。

現在

過去から現在に至るこの文脈はOW2にも関係している。チーム4がOW2開発に取り組みだした時、OW2でもOW当初と同じ戦略を取り、OW2開発に注力するためにOW1を放置した。ジェフにとっては必ずしもOW1を放棄したわけではないものの、OWはライブサービスではないとの認識があり、それ故にOW1が置かれる状況を正当化することができた。また、彼らはOW2ではPvEが主要な焦点になるべき(訂正:1)と考えていたので、OW1のPvPをそのままにしておくことは、彼らにとっては理にかなったことだった。

不幸にもOW2のPvEは開発地獄に陥った。詳細は動画内でも語られているが、ボビー・コティックCEOやサイドプロジェクトの存在、コロナ禍、Blizzardの不祥事などが影響していた。OW2の納期について上層部から圧力がかかり、結果としてジェフやプロデューサーのChacko Sonny氏ら、典型的なBlizzardの完璧主義を重んじOW1とOW2が当初描いていた開発方針を信じていた人たちが去っていった。

これらの結果として、Epic Gamesでフォートナイトのコンテンツ供給の責任者であったWalter Kong氏がOW2におけるリーダー格の一人として就任した。同氏は継続的なコンテンツの提供に豊富な経験を持つ現実主義者として知られており、OW2でPvPとPvEが切り分けられたのも彼の決断だった。終わりの見えないPvE開発のためにPvPが犠牲になることを避けるための判断であり、それ故にOW2のベータを急ぐことになった(そして内容も薄かった)。

「Walterにリーダーが変わらなければ、OWユーザーはOW2を実際に体験することはできなかっただろう。ユーザーが見るものは延々と繰り返されるリリース延期だけだったに違いない」と情報源は語る。

また、チーム4ではジェフやその仲間達とは異なる考えを持つ人物の昇進もあった。それが現ディレクターのアーロンで、同氏がPvP開発の指揮をとり、継続的なアップデートとエンゲージメントを同氏はより重視している。

要約

ジェフ指揮の下、OW1(とOW2)当初の開発では継続的なコンテンツ供給を考慮しない完璧主義的なアプローチがとられた。一方でWalter Kong氏とアーロンは以前の開発アプローチと比べ、より他のオンラインタイトルに近いライブサービス形の新たなスタイルに挑戦している。OW2 PvEはいまだに疑問符がついてまわるが(※おそらく本当にリリースできるのかという意味)、PvPベータは開発の方向性に変化がなければありえなかった。

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今回のインサイダー情報では、Walter Kong氏というこれまでコミュニティでも馴染みのない人物の名前も挙げられており、こういった新事実からもこれらの情報がまったくのデタラメではないことはある程度見て取ることはできるものの、OW1ローンチ3ヶ月後にはアナや新マップもリリースされており、「OWの大成功で初めて継続的なコンテンツ供給の必要性に気付いた」との指摘には疑問が残ります。

また、アーロンは積極的なエンゲージメントをより強く意識しているという指摘も、ジェフに比べてユーザーとの関わり合いの少ないアーロンの現在までのアプローチとは矛盾しているといえるでしょう。

参照

脚注:

  1. “should be the primary focus”
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