本日からスタートしたプライド月間イベントですが、このイベントを果たして「イベント」と呼んでよいのか?と問うredditの投書を海外メディアのDotEsportsとDexertoがとりあげています。
このメインサブのポストには、2000以上の「いいね」と500近いコメントが集まっており、今回のイベントを「イベント」と呼ぶには、あまりにもお粗末な内容であると、多くのユーザーが取ってつけたような内容に物足りなさを感じているようです。
It is outrageous to even call this Pride update an ‘Event’…
by u/maxABC in Overwatch
ポストやこれに賛同するコメントの趣旨としては、決してトランスジェンダーを支援するというプライドイベントそのものを忌避しているのではなく、LGBT支援それ自体は大いに評価するものの、後付けのLGBTキャラやマップのひとつにレインボーフラッグを追加し、LGBTアイコンやネームカートを大量に刷っただけの内容で、彼らが主張するほどにLGBT支援の「イベント」と言えるのだろうか?という点にあるようです。
The pride event is disabled in poland and romania.
by u/Financial-Orchid-683 in Overwatch
また別のスレでは、LGBT規制のあるルーマニアやポーランドの東欧諸国ではプライドイベントそのものが無効になっているとの報告もあり、今回のイベントが単なる西側欧米諸国向けのポリティカルなPRではないか、との懐疑的な見方をするユーザーの意見も散見されます。
このLGBT除外措置については、ディレクターのアーロンからLGBTコンテンツが規制されている地域のユーザーを守るための措置であったことがインタビューで明らかにされてはいますが、イベントの趣旨を考慮すると、この説明だけでは不十分ではないかとの指摘もあります。
一説には、今年1月に中国でのサービス停止が決まったことから、イベントスキンやチャレンジひとつないその内容の薄さからしても、中国撤退を受けて急遽決まったイベントではないか?との見方は以前からあります。
OWでは何年も前からプライドイベントを開催すべきとの要望が強かったものの、LGBT規制を強める中国への配慮なのか、無印時代に同イベントが開催されることはありませんでした。ゲーム内に唯一存在していたLGBTアイコンも「レインボー」1と命名されるだけで、トランスジェンダーへのサポートは消極的かつ間接的なものに留まっていました。
コミックや小説など「ゲーム外」のメディアで明らかにされたトレーサーとソルジャーのトランスジェンダー設定は中国やロシア国内で公にされることはありませんでした。
こういった経緯もあり、中国サービス停止が決まった後の、いわば降って湧いたようなプライド推しに違和感を感じるユーザーも少なくなく、中には偶々時期が重なってしまったPVE開発失敗のカミングアウトから目をそらすためのイベントではないか?とのかなり意地の悪い見方もあったほどです。