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[オーバーウォッチリーグ] Activision Blizzardを相手に法的手段に出るOWLチーム

Overwatch League

オーバーウォッチリーグの人気が低迷する中、収益悪化や嵩張るチーム運営コストなどに不満を抱える多くのOWLチームが、英国の法律事務所を雇い、Activision Blizzardを相手に団体交渉を行っているという、元ESPNのesportsジャーナリストJacob Wolf氏の記事。

  • 長年に渡る高いチーム運営費と約束された収益が果たされない現状に不満を持つ多くのOWLチームは、英国の法律事務所Sheridansを代理に立てて、集団でリーグ側と交渉を行っている。
  • 交渉の目的は、過去6年間に支払った750万から1000万ドルのフランチャイズ料と毎年100万ドル以上のチーム運営費を費やしたことに対する経済的な救済措置を受けること。
  • チームによっては、視聴率が低迷し収益が見込めないOWLでの活動に1600万ドル以上を費やしたことになる。
  • チーム側及びSheridansとActivision Blizzardとの交渉ははじまったばかりで、今春の開幕を前に、今季の見通しをめぐり両者の間で緊張が高まっている。Activision Blizzard側はこの件に関してはコメントに応じていない。
  • この動きを主導しているのはトロント・デフィアントを所有するOverActiveMediaで、過去には所有するLECのMAD Lionsに関する取引問題でSheridansと協力したこともある。
  • OWLは当初の参入費用は2000万ドル、翌年にはチーム拡張により2700万ドルから3500万ドルへと膨れ上がっている。
  • 2020年にはコロナ禍の影響で多くのチームが経済的困難に直面したことから、リーグはフランチャイズ料残額の支払いを猶予。その後、さらに全チーム一律に1600万ドルまでその額を引き下げたものの、それでもまだチームは600万ドルから750万ドルの負債をActivision Blizzard相手に負っている。
  • チームの運営コストは依然として高く、大富豪らが所有する一部のチーム以外は資金調達が困難な状況にあり、各チームの財務状況やキャッシュフローへの深刻な影響が懸念されている。
  • 最近のインタビューに答えたヒューストン・アウトローズを所有するBeasley EsporsのCOOによると、チームの収益は主に広告などから得られる140万ドルにも関わらず、チームは一部選手に年間20万ドル以上のサラリーを支払っているため赤字運営が続いているとのこと。
  • リーグからの収益分配も過去最低にあり、一昨年明るみとなったBlizzardのセクハラ不祥事で多くの大手スポンサーが撤退して以降、現在もメインスポンサーは見つかっていない(※スポット契約はいくつかありましたが)。また昨秋のYoutubeとの契約満了以降、主要なメディアとの放映権契約も結んでいない。
  • より広範な意味では、現在のesportsはOWLチームの幹部を含めた一部の人がそう呼ぶ「esportsの冬」に突入しており、多くのチームが資金調達に苦労している。大量のレイオフやコスト削減により、大幅な活動縮小を余儀なくされており、広告費も減少している。世界的に景気が後退する中、企業は自社製品へのコンバージョンが低いespors広告への支出に疑問を持ち始めている。
  • OWLのフロリダ・メイヘムとCDLのFlorida Mutineersを所有するMisfitsのCEOは、NYタイムズのインタビューに対して、「Activision Blizzardはこれらのリーグが確実に急成長するだろうと売り込み、我々は皆その甘い汁を吸った。そして何が起こったかというと、我々が期待したほどの速さでは成長は実現できなかったということだ」と話している。
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