初代オーバーウォッチが発表された2014年当時のBlizConにおいて、前任ディレクターのジェフ・カプラン氏が語っていたパネルディスカッションの内容が、今再びredditで注目を集めています。
Jeff: “We chose 6v6 because that was the magical number where a team could compensate 1 teammates thats having a bad day.”
by u/chillskilled in Overwatch
投稿されたポストはその後、投稿者本人により、削除されてしまったようですが、以下は、当時、オーバーウォッチの開発フィロソフィーについて語ったジェフのコメントをまとめたポストを、さらに短めに要約したものとなります。
1)チームサイズ:6v6
OW開発初期にジェフは3v3から8v8までの異なるチームサイズをテストしたと説明。
6v6を採用した理由は、シンプルで論理的なものだった。自分以外にも5人のチームメイトがいるため、1人のチームメイトのパフォーマンスが悪くても、チームに大きな影響を与えない魔法の数字だった。
チームサイズを小さくするほど、1人のチームメイトのパフォーマンスがよくなかったときのチームへの悪影響が大きくなった。
2)チームプレイ
「すべてのマップはオブジェクトが中心となっている」
OWはすべてのゲームがチームとして動くことを主眼に置いてデザインされている。OWはデスマッチではない。OWは誰が何回キルしたかを競うものではない。
OWは何かを成し遂げるために、チームとしてどれだけ素晴らしい働きができるかが重要なテーマになっている。
基本的にOWのゲームの目標はチームとして何かを成し遂げること。ポイントを守ったり、占領したりといった目標を遂行するためにOWというゲームではシールドがとても効果的だった。マップの目標を達成するためにベストな戦術のひとつだった。
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投稿者の個人的な見解として、Blizzardが5人制に移行した理由についても書かれていましたが、当時の状況を知る一人としては明らかに誤解を招く内容であるため、ここでは省略しています。
開発が5人制を採用した理由については、2021年5月のライブ配信の中で、「6v6では他の11人のプレイヤーが戦場で何をしているのか把握するのが難しく、2人減ることで全てがシンプルになり、周囲で起きていることを理解できるようになり、より良い選択が可能となる」といった趣旨のコメントがありました。
また、当時のコミュニティの見解としては、タンク不足により、長くなりすぎた待ち時間の問題を解消するための5人制といった共通認識もあったように思います。
投稿者が考えるように5人制への移行にOWLの存在が大きく影響したという考えは、ゼロではないにせよ、当時の状況を考えるとあまり大きくはないように思います。
最近では6人制復活を望む声も多く聞かれますが、6人制によるネガティブな側面、とくに待ち時間の問題など、6人制に戻した場合の問題をどう解決するか、検討すべき点も少なくないように思います。